2015年6月3日(水)

惜敗! 錦織圭がグランドスラム制覇できない理由は「小麦」か

プレジデント探検隊【3】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
タカ 大丸 たか・だいまる

1979年福岡県生、 岡山県出身。英語同時通訳者・スペイン語翻訳者で、韓国ドラマの字幕制作も手掛けるポリグロット(多言語話者)。米国ニューヨーク州立大学ポツダム校とイスラエルのテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。スペイン語翻訳書に『モウリーニョのリーダー論』、『モウリーニョ成功の秘密』(ともに実業之日本社)、英語翻訳書に『クリスティアーノ・ロナウド』(実業之日本社)、『ソロ-希望の物語』(KKベストセラーズ)などがある。雑誌のインタビュー・寄稿やテレビの通訳業務にも携わり「たけしのTVタックル」「ビートたけしの超常現象 Xファイル」など出演多数。これまでの訪問国数は30を超え、趣味のチェスではプロに勝ったこともある。

タカ大丸=文
1
nextpage

小麦製品を食べてはいけない?

錦織圭が敗れた。

全仏オープンテニス準々決勝の対ツォンガ戦。初のグランドスラム制覇も十分ありうる、との下馬評で、このツォンガ戦でも圧倒的不利から見事盛り返したが、惜しくも念願叶わなかった。

なぜ、あと一歩のところで勝てないのか?

その一因は「小麦」かもしれない。技術面やメンタル面などにもわずかな課題はあるのだろうが、食事管理こそが実力伯仲のランキング上位の選手を蹴落とす最後の武器となるのではないか。

読めば肉体改造のみならず、人生も好転するという実践的ダイエット理論本『ジョコビッチの生まれ変わる食事 あなたの人生を激変させる14日間プログラム』(三五館)はベストセラー。

現在、テニスの世界王者(ランキング1位)はジョコビッチだ。しかし、彼が以前は、錦織と同じように「あと一歩」で上位選手に敗北していたことは、あまり知られていない。

転機となったのは、2010年の全豪オープン準決勝。今回の錦織と同じツォンガ戦だった。試合を優位に進めながらも途中から原因不明の腹痛と吐き気に襲われて逆転負けを喫した。たまたま、テレビで試合を見ていたセルビア人の栄養学者が指導に乗り出したことで、ジョコビッチの人生は大きく変わる。

わずか2週間で5kgやせ、1年半後の2011年ウィンブルドンで優勝。一気に世界1位に上り詰めた。恐るべき即効性ではないか。

その食事管理のメソッドをジョコビッチ自身が執筆した、その名も『ジョコビッチの生まれ変わる食事』(三五館/筆者訳)がベストセラーとなっているが、いったい、どんな管理法なのか。実は、その中に錦織の「あと一歩」不足の要因が隠されていた。

ジョコビッチが指導を仰ぎ、今も実践していること。それは、小麦の入った食事をしないことだ。小麦にはグルテンというタンパク質が多く含まれている。西洋人にとって、パン、パスタ、ピザなど小麦製品はいわば主食。だが、グルテンを含むこれら小麦製品が、アスリートの体に少なからずダメージを与えている、というのが先の栄養学者の考えだった。似た理論を唱える学者は、近年、日本を含め増えてきている。

PickUp