2015年6月1日(月)

「がんばれよ」とイスラムの男性の尻をポ~ンと叩く行為はタブー。なぜか?

90秒でズバッとわかる! ビジネスパーソンのためのイスラム世界入門【9】

PRESIDENT Online スペシャル /PRESIDENT BOOKS

著者
佐々木 良昭 ささき・よしあき
笹川平和財団特別研究員

佐々木 良昭1947年、岩手県生まれ。19歳でイスラム教に入信。拓殖大学卒業後、国立リビア大学神学部、埼玉大学大学院経済科学科を修了。トルクメニスタン・インターナショナル大学にて名誉博士号を授与。1970年の大阪万国博覧会ではアブダビ政府館の副館長を務めた。アラブ・データセンター・ベイルート駐在代表、アルカバス紙(クウェート)東京特派員、在日リビア大使館渉外担当、拓殖大学海外事情研究所教授を経て、2002年より東京財団シニアリサーチフェロー。2010年には笹川平和財団アドバイザー、2014年からは一般社団法人日本経済団体連合会21世紀政策研究所ビジティング・アナリストに就任。主な著書に『これから50年、世界はトルコを中心に回る』(プレジデント社)、『日本人が知らなかった イスラム教』(青春出版社)、『ジハードとテロリズム』(PHP研究所)、『革命と独裁のアラブ』(ダイヤモンド社)、『ハラールマーケット最前線』(実業之日本社)ほか多数。

執筆記事一覧

佐々木良昭=文
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自衛隊員向けに書いた『イラク駐留中の注意事項』 

2003年4月にイラクのサマーワに自衛隊が派遣されたとき、私は依頼されて『イラク駐留中の注意事項』と題する原稿を隊員向けに書いた。その内容とは、例えばこういうものだった。

『面と向かっては聞きにくいイスラム教徒への99の大疑問』佐々木良昭著 プレジデント社刊

●会う人には挨拶をして握手する。握手は右手で行い、相手を立てるときは左手を添える
●相手が勧めるまで椅子に座らない。逆に、人を迎えるときは椅子を勧める
●暑くても上半身をなるたけ見せない(ランニングやTシャツは好ましくない)
●相手の持ち物をほめすぎない
●大声は出さず、相手の目を見て話す。相手が年配者なら聞き役となる
●食事の際、現地人の前では豚肉やベーコン、ハム、サラミを食べない
●食事はおいしそうに食べ、普段よりやや多めに食べる(まずいと思われないように)
●必ず一定量は残す(家族や使用人が残りを食べるため)
●コーヒー、紅茶は残さず飲む。
●女性をじろじろ見ない。仕事上で女性と会ったりするときは、複数で対応する
●女性の家に招待されても受けない
●特定の女性だけを話題にしたり、贈り物をしたりしない(する場合は全員に渡す)
●写真は団体で写す。双眼鏡や望遠鏡で女性を見ない
●男性の相手の親しさや好意は目的があってのことと考える
●名誉や宗教が絡んだとき、普段は静かな人が爆発することもあり注意が必要
●(日本人より)猜疑心が強いのが一般的と考え、注意深く行動する
●賄賂やチップの習慣は、(権限や能力の一部で)現地では恥とは思われていない

以上はほんの一部ではあるが、イスラム圏で生活する場合には、挨拶や動作、食事など多岐に渡る注意が必要である。

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