03 「三河」は「名古屋」にあらず

かつて、愛知は尾張の国と三河の国に分かれ、文化も方言も違っていた。その名残か、今でも尾張と三河を分けたがるのが名古屋人。彼らには「愛知を背負っている」「日本経済を名古屋が支えている」という自負がある。そのため、本音では愛知の代表的企業、トヨタ自動車が三河に位置しているのが気にくわない。三河人に対して、「三河弁はヘン」「トヨタしかない」「名古屋出身と言うな」と言い、逆に三河人も名古屋をライバル視する傾向がある。特に三河の代表格“豊橋”の名古屋嫌いは顕著。「名古屋人と一緒にされたくない」と公言するほどだ。取引先との会話に「尾張が」「三河が」という言葉が出たら要注意。どちらの出身か見極め、決して他方をベタボメしてはいけないのだ。

04 知り合いの知り合いはまた知り合いである

名古屋人は「知り合い」好きである。例えば「有名人○○(地元出身の)は、高校の後輩の妹」「ドラゴンズの○○は、友人の親友の従兄弟」など、他地域では遠すぎて活用もできない関係を"知り合い" とするのが名古屋人。しかし裏を返せば、人とのつながりが強い社会だといえる。ビジネスでも地縁・血縁を重視するため、地元の“知り合い”を介するとスムーズで信用も得やすい。一度信頼されると「○○会社の部長を紹介するから、会ってやってちょ~」と、次の営業先まで紹介してくれる。こうして知り合いを増殖させていくのが、名古屋流ビジネスだ。

05 名古屋で"CD"は「中日ドラゴンズ」しか、ありえない

新聞と同様に、名古屋で“CD”と書いてあれば「中日ドラゴンズ」のこと。決して“現金引き出し機”や、“コンパクトディスク”、はたまた高級ブランドの“クリスチャン・ディオール” ではないのでお間違いなく。名古屋人は中日ドラゴンズが大好き! 「どっちが勝った?」「勝ったね~」の会話は、ドラゴンズが主軸でしかない。ビジネスシーンでも話題になるので、中日戦の勝敗は必ず頭に入れておきたい。ドラゴンズの動向がわかる「中スポ」には、「東京中日スポーツ」もあるので、名古屋出張前には必読し、取引先の心をわしづかみにしよう!