「売る力」とは「お客さまの問題を解決する力」に他ならない――。
累計1500万人以上が見たプルデンシャル生命の公式facebookページ「日出ずる国の営業」が待望の書籍化!
クルマ、住宅、医薬品、金融……さまざまな業界からトップセールスが集まり、もっともセールスが難しいと言われる生命保険を販売し、アメリカ本国をも驚愕させたのがプルデンシャル生命。
その中の精鋭30人が登場し、どのビジネス書にも書いてないユニークな「セールス道」を説く。
「営業の壁に悩んでいる人」、「営業の道を究めたい人」であれば、具体的・体験的なエピソードを通してきっと解決のヒントが見つかるはず!

立ち位置、動線を研究し尽くす

あまり地縁もなく、訪ねる先のなかった多月は勝手の知った前職のコンビニ店舗への飛び込みを始めたが、目の前で名刺を破られたり、居留守を使われたりと、セールスの厳しさを思い知らされた。打開策を考えた挙げ句、ただ闇雲に訪問するのをやめ、研修勤務しているコンビニ本部社員の横のつながりが見込める直営店舗にフォーカスし、門前払いにならないよう、訪問方法にも工夫を重ねたという。

「レジのパートさんに『○○さんいますか?』と呼んでいただくと、多くの場合、奥の部屋にいる社員さんは、防犯カメラで訪問者を確認しています。そこで『知らない人だから帰ってもらって』と言われては困るので、カメラに映らない位置で、なおかつ、お客さまにも店員さんにも邪魔にならない動線にスッと真っ直ぐ立つんです。その立ち姿も含めた最初の5秒の印象で、私の話を聞いていただけるかどうかが決まると考えたのです」

そうしてなんとか会えた社員との垣根を低くすることが、多月の次なるステップだった。

「コンビニ本部で働いていたことをサラッとお伝えしたあと、『そういえば先週、商品展示会がありましたよね』と、相手にとって旬な話題を続けると、『えっ、どうして知っているの?』と、私という人間に興味を持っていただけます。『展示会後のお忙しい中すみません。今日は、1分だけご挨拶させていただいても、よろしいでしょうか』と続けるんです」

こうして、最初は飛び込みをきっかけに、商談後、ご紹介を頂き、点→線→面へ直営店の開拓をしてきた多月。その視線の先にあるのは、直営店の本部社員とのつながりを生かした、フランチャイズ店への展開だ。人生の夢をかけて尽力しているオーナーさま方を、前職とは違う側面からサポートしていきたいと考えているからである。