2015年2月20日(金)

人事部100%保証、一生左うちわ社員の技とカネ

人事の目で読み解く企業ニュース【19】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
溝上 憲文 みぞうえ・のりふみ
ジャーナリスト

溝上 憲文1958年鹿児島県生まれ。ジャーナリスト。明治大学政治経済学部政治学科卒。月刊誌、週刊誌記者などを経て、独立。新聞、雑誌などで経営、人事、雇用、賃金、年金問題を中心テーマとして活躍。『非情の常時リストラ』(文春新書)で2013年度日本労働ペンクラブ賞受賞。主な著書に『隣りの成果主義』『超・学歴社会』『「いらない社員」はこう決まる』『「日本一の村」を超優良会社に変えた男』『マタニティハラスメント』『辞めたくても、辞められない!』『2016年 残業代がゼロになる』など。近著に『人事部はここを見ている!』(プレジデント社刊)がある。

執筆記事一覧

溝上憲文=文
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器用貧乏はいらない。プロがほしい

海外の市場で活躍するグローバル人材の不足が指摘されている。とくに日本企業に不足しているのは特定の専門知識と経験を持つプロフェッショナル人材だ。

日本企業はこれまで3~5年ごとにいろんな部署を経験し、やがて管理職になるようなゼネラリストを養成してきた。だが、自社では通用しても一歩外に出れば、専門性が乏しいためにあまり役には立たない。ましてや転職市場からも声がかからない。

グローバルビジネスコンサルタントの白藤香氏はそんな人を「器用貧乏な社員」と呼ぶ。

「会社の中の仕事は何でもこなせるし、会社にとっては重宝されますが、ひとたび海外に行けば、外国人の専門職のプロには負けてしまうのです。語学はできるが、彼らと勝負をしても結局成果を上げられずに帰国してくる。これは専門職のプロを養成してこなかった会社の責任でもあります」

白藤氏は一人前のプロになるには10年の修業期間が必要だと指摘する。

これから職業人として生き残っていくには、専門職の道を究めることが必要だ。実際、日本企業の中でもそうした専門職のプロはいる。彼ら(彼女ら)は今後10年先も食いっぱぐれることもなければ、リストラされることもない。普通のサラリーマンよりも高い報酬を得ている職種である。

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