2015年2月3日(火)

結婚に失敗する意外な原因

PRESIDENT 2014年9月29日号

著者
森川 友義 もりかわ・とものり
早稲田大学国際教養学部教授

森川 友義

政治学博士。1955年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒、ボストン大学政治学修士号、オレゴン大学政治学博士号。国連勤務等を経て現職に至る。恋愛学の主な著書に『結婚は4人目以降で決めよ』『一目惚れの科学』『なぜ、結婚はうまくいかないのか』等がある。

早稲田大学国際教養学部教授 森川友義=文 平良 徹=図版作成
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浮気をしない夫婦はわずか数%

「恋愛学」とは人間の恋愛を科学的に解明しようとする学問である。その手法は学際的で、生物学、経済学、心理学、政治学等から研究が可能である。私は政治学者であるので、わが国の少子化問題の原因は若者の恋愛にあると考えて、政治がどのように解決できるかに重点を置いて研究している。

さて、このような恋愛学の見地から、既婚者のみなさんの「結婚」を分析することも可能である。片想いをし、告白し、次第に相思相愛になり、交際後にプロポーズして、永遠の愛を誓って結婚するというのが一般的であるが、未婚女性がいうような「運命の人」や「幸せな結婚」というのは、比喩なのであって、現実には「運命の人」などいるわけもなく、「幸せな結婚」というのも極端に難しい。

そもそも、理論的には、現代社会の一夫一婦制のもとでは、結婚というのはいずれ破綻せざるをえないと結論できるのである。もし、結婚生活が充分満足で、10年以上経っても奥さん(なり旦那さんなり)を愛していると公言できるとしたら、それは奇跡的に素敵なことである。

単純計算しても、100組の夫婦のうち、離婚する夫婦は約35%なので65組しか残らない。セックスレスの夫婦約40%、夫の浮気率約75%、妻の浮気率約20%といった各種データを総合すると、配偶者のことを愛し、両者とも一度も浮気(風俗を含む)をしない夫婦は、ほんの数組になってしまうことであろう。むしろ、夫婦関係は多かれ少なかれ壊れるものという前提で結婚という社会制度を見たほうが、しっくりくるようである。

それでは、当然、「なぜ、結婚はうまくいかないのか?」となるが、ここにおいては、主に5つの理由から解説することとしたい。

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