2014年10月20日(月)

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株価と支持率に支えられた“砂上の楼閣内閣”

「日本経済はデフレからの脱却に向けて進みつつある」「アベノミクスは今も機能し、成功しつつある」……。

安倍晋三首相は10月6日の衆院予算員会で、2015年10月に消費税率10%に引き上げをするかどうかの判断について、自身の政策に自信たっぷりにこう答えつつ、「最終的には経済・国民生活に資する判断をしたい」と慎重な答弁を繰り返した。

今年12月10日以降に最終的な判断をすると言われている安倍首相の“増税判断”。7~9月の国内総生産(GDP)の速報値は11月半ばに発表されるが、改定値は12月に入ってからになるため、その数値を見てから判断するというのが、官邸側の言い分だからだ。

首相官邸の首相執務室には「歴代首相で初めて」(自民党ベテラン衆院議員)という、内閣支持率のグラフと日経平均株価のグラフが一目で分かるようになっている。第2次安倍内閣が「株価と支持率に支えられているだけの“砂上の楼閣内閣”」(自民党中堅衆院議員)と揶揄される一因である。

その世論調査では、消費税増税に早くも反対の声が出ている。読売新聞が10月6日付の紙面で報じた調査では、「反対」が68%、「賛成」28%。日経新聞が9月末に掲載した調査でも「反対」66%、「賛成」28%。加えて、東京新聞が10月5日付紙面に掲載した日本世論調査会の全国面接世論調査では「反対」72%、「賛成」25%と、反対が7割を超えた結果となった。

自民党内にも増税反対の声がある。野党ばかりでなく、自民党内からの反対と、世論の声。反対意見の大合唱に、早くも増税先送りをするのでは、との見方も出てきている。しかし一方で、消費税10%への引き上げは国際公約となっているため、不可避だとの意見も多い。上げるも地獄、据え置くのも地獄というのが、安倍政権の置かれた立場だといえる。

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