日本が元気を取り戻すためには、グローバルよりローカル経済圏の立て直しが欠かせない――。そう主張するのは、経営共創基盤CEOの冨山和彦氏。なぜローカルが日本経済復活のカギを握るのか。田原氏が核心に迫る。
冨山和彦氏

【田原】日本経済を論じるとき、これまでは大企業と中小企業という捉え方が一般的でした。ところが冨山さんは大企業と中小企業で分けるのではなく、グローバルとローカルで捉えるべきだという。この視点は新鮮です。さっそくうかがいますが、グローバル経済は日本のGDPでいうと、どれくらいを占めていますか。

【冨山】じつは小さくて、3割程度です。雇用でいうと約2割。裏返すと、日本の8割の人はローカル経済で食べています。