2014年10月9日(木)

バブル入社組が危ない! 「年功序列賃金」は崩壊したのか

人事&給料の謎【3】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
山口 俊一 やまぐち・しゅんいち
株式会社新経営サービス 常務取締役 人事戦略研究所所長

山口 俊一人事コンサルタントとして20年超。人事コンサルティングのほか、講演、執筆活動を中心に活躍している。約400社の人事・賃金制度改革を支援してきた人事戦略研究所を立ち上げ、現在に至る。一部上場企業から中堅・中小企業に至るまで、様々な業種・業態の人事制度改革コンサルティングを手掛ける。最新著書は、『業種別人事制度(3)商社・卸売業』『業種別人事制度(6)運輸・物流業』(中央経済社) >>人事戦略研究所サイト http://jinji.jp

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新経営サービス 常務取締役 人事戦略研究所所長 山口俊一=文
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50代は高い賃金水準を維持している

「日本では2000年前後から、成果主義が浸透し、年功序列は崩壊した」

さて、この記述は正しいでしょうか?

確かに、成果主義的な考え方は浸透しましたが、年功序列が崩壊したかどうかは疑わしいといえます。

グラフを拡大
年齢区分ごとの年収格差の変化

グラフは、年齢層別の平均賃金がどのように変化したかを示しています。20~24歳の平均年収を1.00として、年代ごとの平均年収を指数化しています。

平成11(1999)年と平成25(2013)年の線を比べてください。一見すると、男子社員は年功格差が縮まっているように感じます。ところが、よく見ると50代はあまり下がっておらず、30代、40代の社員が抑えられていることが分かります。

逆に女子社員は年齢格差が拡大しています。とはいえ、これまで30歳以降は年収が低下傾向にあったものが、いくぶん改善している程度です。

結論としては、男性はまだまだ中高年が高い賃金水準を維持しているのに対して、優秀な中高年の女性にとっては報われない状況が続いているといえるでしょう。

最近、パナソニックやソニー、日立などが年功賃金廃止・見直しを打ち出しました。「今ごろ?」と思われた方も多いのではないでしょうか。一見、成果主義賃金が主流になっているように見えて、実はまだまだ年功要素の残る企業は少なくないのです。

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