ハイパーインフレか、財政破綻か

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悪化する日本の財政事情

かねてから私は日本が財政破綻に陥る危険性について指摘してきたけれど、もしも自民党の安倍総裁が選挙前におっしゃっていたことを本当に実施するなら、財政破綻は免れるでしょう。ただし、その代わりにハイパーインフレへの道まっしぐらです。その結果、国が抱えている976兆円の借金は紙クズ同然になってしまいます。ハイパーインフレとは、たとえば、極端ですが、タクシー初乗り運賃が9兆円になる場合をイメージしていただければわかりやすいと思います。ドイツでは、1923年1月に250マルクだったパン1個がその年末には3990億マルクになり、給料をもらっても1~2日目にパンを買うと3日目からはお金が尽きてしまうという状況になったのです。

もっとも、現実的には自民党もそこまで大胆な手は打てないと思います。間違いなく言えるのは、ハイパーインフレに見舞われようが財政破綻に陥ろうが、どっちに転んでも地獄だということです。