2014年7月18日(金)

中小企業は、どう海外展開をスタートするべきか

「中小企業グローバル化」虎の巻 第1回

PRESIDENT Online スペシャル

著者
中沢 孝夫 なかざわ・たかお
福井大学経済学部 教授

中沢 孝夫1944年、群馬県生まれ。高校卒業後は郵便局に勤務。全国逓信労働組合本部勤務を経て立教大学法学部に入学し、93年に卒業。姫路工業大学(現兵庫県立大学)環境人間学部教授、福井県立大学経済学部教授などを経て、2014年より現職。中小企業経営論、ものづくり論、地域経済論などを専門とする。社団法人経営研究所シニアフェローを兼務。主な著書に『中小企業新時代』『グローバル化と中小企業』『中小企業は進化する』『中小企業の底力』など多数。

福山大学経済学部教授・中沢孝夫=文

海外進出は「なんとかなる」精神で

中小企業のグローバル化が進んでいる。現在、法人数にして2万社が海外に展開しており、そのうちの1万社が製造業であり、その50%、つまり5000社が中小企業だ。といってもこれは法人数であり、各社があちこちの国や地域に展開しているので、事業所数にすればこの10倍を超えているだろう。つまりもはや海外展開は普通のことである。

とはいえ、これから海外展開を考えている会社にとっては、「アテになる海外担当者がいない」ことなど、ハードルはけっこう高く感じる。しかし現実にその気になって動き始めると「けっこうなんとかなる」ものなのだ。

これまで約120社から聞き取り調査をしたが、海外進出の動機は次の5つくらいに集約される。それは1)新たなビジネスチャンスを求めて、2)取引先からの勧誘、3)仲間の企業からの誘い、4)労働力の調達とコストダウン、5)二代目さんなどの第二創業的な起業家精神、などである。

むろんどれも重なっているのだが、共通して求められるのは、「知らないところに飛び込む勇気」である。誰に行かせ、どのように現地で採用し、どのように仕事を教え、どう仕事(取引先)を確保し、そして何より言葉をどうする……と悩みは深いかのように見える。しかし現実の企業から現地での取り組みの実態を聞いていると、「大変ではあるけれど、なんとかなる」ものなのだ。

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