老境に入ったとき、あなたは「わが人生に悔いなし」と思えるだろうか──。55~74歳の男女1000人に緊急アンケートを行い、その本音に迫った。現役世代の私たちが今からやるべきことを専門家にアドバイスしてもらうとともに、先輩方の「後悔していることトップ20」を発表する。
調査概要/gooリサーチとプレジデント編集部の共同調査により、「人生の振り返り」に関するアンケートを行った。2012年9月25日から27日まで実施し、55~74歳の男女1060人の回答を得た。男女比は約7:3。

家族、友人、人生の楽しみ…リタイア後に何が残るか
――エマメイコーポレーション代表取締役 大塚 寿

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「仕事と人間関係」の後悔トップ20

「仕事と人間関係」の後悔トップ20を見ていると、ある傾向が浮かんでくる。どうやら回答者たちは「仕事ばかりして、家族や友達との交流が少なかった」と思っているようなのだ。「もっと仕事に打ち込めばよかった」という後悔は11位に顔を出すものの、1位と5位を除けば、人との交流をおろそかにしてきた反省がトップ10を占める。これは回答者の性別が男性7割、女性3割ということも影響しているかもしれない。『30代を後悔しない50のリスト』『40代を後悔しない50のリスト』などの著書がある大塚寿さんは、後悔しない人間関係の築き方のポイントとして、(1)年下の人たちと関係を築く、(2)利害を超えた人付き合いをする、(3)会社以外に居場所を見つけておく、という3つを挙げた。

「出世のために上の人の顔色ばかりうかがって、下をないがしろにする人っていますよね。そういう人と後輩の面倒見がよかった人とでは、定年後に如実に差が出ます」

なぜなら定年後や早期退職後に仕事がなくて困っているとき、働き口を世話してくれるのは後輩世代だからだ。彼らに「恩返しがしたい」と思われるような先輩を目指そう。

一方、40歳を過ぎると誰しも多少の裁量権を持つようになるため、仕事関係の人たちと「利害を超えた人付き合いをする」のは難しくなる。しかしテニスサークルや子供のPTAなら話は別。