女性特有の「お金と暮らし」に関する後悔としては「家を持たずに賃貸でいればよかった」という意見が13位にランクイン。
「子供が独立した今、家が広すぎて維持費や掃除が大変」(72歳・女性)。男性はこの項目がランク外なのは、掃除をする大変さが身に染みていないからか。
男性特有の後悔としては、「家事をもっとできるようにしておけばよかった」が8位にランクインした。「カミさんがいないと食事もできない。もし先立たれてお一人様になったらと思うと非常に不安」(69歳・男性)。
合わせて世帯年収を聞いてみた。5歳刻みの年齢グループに分けて見ていくと、60~64歳グループの世帯年収の低さが目立った。55~59歳では1000万円台がトップ、65歳以上では300万円台がトップだが、60~64歳は200万円台がトップ。定年を迎えて月々の収入がなくなる一方で、年金の支給開始年齢である65歳までにはまだ間がある。この5年間をいかに乗り切るかは大きなポイントになりそうだ。
歯を失うと家計まで苦しい
健康面でも、年代ごとに後悔は変わってくる。50代や60代前半は、「鍛えておけばぶよぶよにならずに済んだのに」(56歳・男性)「体重計に乗るのがイヤで、気が付いたらこんな体型に……」(55歳・女性)「若い頃パンチパーマにしていなかったら今頃ハゲていなかったかも」(63歳・男性)など、見た目や容姿に関する後悔が目立つ。
ところが60代後半になると糖尿病に悩む人が急激に増加。いよいよ体にガタがくる。肥満は見た目の問題ではなく、命に関わる問題になるのだ。しかし無事70代を迎えると、「後悔していることは特になし」「後悔先に立たず」という回答が目立つ。達観するのだろうか?
特筆すべきは、みなさん口を揃えて、「歯を大事にすればよかった」と言うこと。歯を欠損すると食事の楽しみが半減するし、入れ歯は健康保険が使えないので家計を直撃するという、二重の辛さを感じるようだ。