2014年1月4日(土)

東京オリンピックまで「値上がる株」は

PRESIDENT 2013年12月16日号

著者
藤野 英人 ふじの・ひでと
レオス・キャピタルワークス社長

藤野 英人1966年生まれ。90年早稲田大学法学部卒業。野村投資顧問などを経て、2003年にレオス・キャピタルワークスを創業。中小型・成長株の運用経験が長い。現在、運用している「ひふみ投信」は4年連続R&Iファンド大賞にて入賞。近著に『ヤンキーの虎』(東洋経済新報社)がある。

ひふみ投信ファンドマネジャー 藤野英人 構成=有山典子
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2020年の東京オリンピック開催が決定してから4カ月弱。ゼネコン、不動産、スポーツといったいわゆるオリンピック関連株への投資もすでに一巡した感がある。ここからは腰を据えて、オリンピックを鍵として本当に成長する企業に投資したい。

実は、私はオリンピックの経済効果にそれほど期待していなかった。だが、決定直後のツイッターやフェイスブックなどを見て考えを改めた。これは相当いけそうだ!

開催決定のニュースを聞いた人は誰もが「そのとき自分は何歳か」「家族はどうしているか」と考えた。そして、「そのとき健康でいたい」「失職していたくない」「給料は今より多くあってほしい」と思ったはずだ。つまり、将来に対する具体的な夢や目標が持てたわけだ。これこそ、最近の日本人に欠けていたマインドといっていい。

開催まで7年という期間も絶妙だ。3年では短すぎて何もできないが、7年あれば地下鉄や道路などのインフラも含めた大きな整備も可能。10年では長すぎて間延びしてしまうだろう。

今後、日本人はオリンピックというシンプルな目標に向かって突き進むことができる。本当に成長できるのは、このうねりをチャンスととらえ、どうしたら儲けられるかにランランと目を光らせる企業だ。こうした企業は特に、若手経営者が率いるところに多い。反対に、「オリンピックなんてうちとは関係ない」と考える企業に成長の余地はない。この考え方の違いで、今後7年の間に企業間格差は大きく開くことになるだろう。

「オリンピック関連なら建設や不動産」といった表面的な見方ではなく、こうした視点から本当に伸びる企業に投資したい。

とはいえ、現在の株式市場が微妙な段階にあるのも事実。長期的にはオリンピックという希望はあるものの、目前には消費税増税というマイナス材料が迫っている。現在の日経平均株価1万4000~1万5000円はPER(株価収益率)12~14倍程度と落ち着いた水準で、暴落も急騰も考えにくい。しばらく好材料・悪材料の綱引きで、値動きの激しい膠着相場が続くと予想する。

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