血液検査でわかるあなたの「妊娠力」

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年齢とAMH値

その中で、必ず反響があるコンテンツは「妊娠しやすさを示すAMH(アンチミューラリアンホルモン)のグラフ」です。卵巣の中に妊娠に適した卵子がどれだけ残っているかを示すグラフで、血液検査でわかります。なだらかなカーブを描き、年齢とともに下がっていきます。ここで注目すべきは縦の線です。これは「個人差」による数値のバラツキを表しています。例えば、ジャガー横田さんは42歳で第1子を産んでいますが、多分彼女は42歳にしては妊娠する力がある人。42歳の1番数値の高い人を横に伸ばすと、30代前半並みの数値です。逆に20代後半でも、40代の平均値ぐらいの数値の人もいます。つまり妊娠は非常に個人差が大きいのです。隣の席の人が40代で子どもを持ったからといって、「自分も大丈夫」ということではないのですね。

もしキャリアのために妊娠の年齢を遅らせたいと思う人がいたら、このような検査を受けて「自分は妊娠しやすいのか、しにくいのか」ぐらいは知っておいてもいいと思います。

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年齢別にみる排卵と妊娠率の関係

そしてもう1つは「排卵日に合わせてセックスした場合、どのぐらいの確率で妊娠するか」を表したデータです。20代前半ならちゃんとタイミングが合えば5割ぐらいの確率で妊娠します。しかしこれが30代後半になると、半分ぐらいの確率になります。パートナーの年齢も関係してきます。30代後半の女性の場合、パートナーが5歳上、つまり40代以降になると、実線と点線のような差が出てきます。男性不妊も不妊の原因の半分を占めているので、男性にもこういった知識は必要でしょう。

「女性手帳」は批判されましたが、こうした妊娠についての知識は男女ともに持つ必要があります。女子大生にアンケートをしたら7割の女子たちが「卵子は毎月1個できる」と答えました。また、「第1子を産むのはいくつまで」と聞くと、どこの大学でも「40代でも大丈夫」「50代でも大丈夫」と答える人が少なからずいます。