2013年9月14日(土)

イギリスの公立小中学校で「弁当禁止令」が勧告された理由

プレジデントFamily 2013年10月号

著者
川口 昌人 かわぐち・まさと
雑誌エディター/ライター

川口 昌人

フリーランスエディター/ライター、商業誌翻訳者。1963年生まれ。米国系報道週刊誌の編集部にいたが、息子の誕生を機にフリーに。現在はプレジデント Familyほかで各種記事を執筆。カバー分野はテクノロジー、心理、医学、ビジネス、美術、教育、子育てなど。特技は冷蔵庫の中を見ての夕食作り。

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川口昌人=文

イギリスの公立の小中学校で、弁当が禁止されることになるかもしれない。その発端は、英政府から委託を受けた民間の調査チームが、学校での食生活について最近まとめた報告書だ。

イギリスでは基本的に、給食(低所得家庭の子は無料、それ以外は有料)か弁当かは各家庭の意向で選べる。報告書によると、学校給食ではなく弁当を食べている子供たちは、全体の半数を少し超える57%。多くの親は、学校の給食よりも弁当のほうがヘルシーだと考えている。

だが実際には、給食と同等かそれ以上の良好な栄養バランスを保っている弁当は、全体のわずか1%。給食の内容が昔に比べて大幅に改善したことも一因だが、子供の好みや親の多忙さのせいか、マーガリンとジャムのサンドイッチに冷めたフライドポテトといった、あまり健康的とは言えない弁当がはびこっていると、報告書は指摘する。全面給食に移行した学校のほうが、生徒の学力が高いという事例も示された。

報告書では各学校の校長に、「弁当を禁止して生徒全員に無料で給食を提供すべき」と提言。とはいえ、総額約180億円とされる給食予算をどうひねり出すか、弁当支持派の保護者をどう説得するかなど、クリアすべき課題は多い。政府は低所得地域の学校から、段階的に実施していく方針のようだが……。

『プレジデントFamily 2013年10月号』
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