執行役員の最年少は24歳!

執行役員になりちょうど1年になります。サイバーエージェントの取締役8人は全員男性ですが、2014年の10月に女性初の執行役員に就任しました。

サイバーエージェント 執行役員 横山裕果さん

当社では、取締役の8名のうち必ず2年毎に2人が入れ替わる「CA8」、またその下部組織として10名の執行役員を置き、10名のうち毎年3人が入れ替わる「CA18」という独自の役員交代制度があります。必ず交代することで、次世代経営者の育成という目的があります。これは、代表である藤田が選定をします。これまでの成果も見ますが、サイバーエージェントが今後強化・挑戦していきたいと考えている分野を担当する人を選ぶようにしています。執行役員は、特に次世代育成の目的が強く、最年少では24歳で執行役員になった者がいます。

私の執行役員としての任務は女性の経営参画を進めていくことです。いま当社の女性の管理職比率は22.3%と比較的高い状況ですが、女性社員の割合は3割ですから、管理職比率も適正な形になるのが理想だということで、プロジェクトを展開しています。

数値目標にこだわり闇雲に管理職比率を上げるのではなく、女性がより管理職を目指したいと思えるような環境をつくる点を大事にしています。たとえば、活躍中の女性管理職を社内報で紹介し、その楽しさを広める試みなどを行っています。

「管理職」という言葉になると、女性はなりたい、目指したいというよりも、構え過ぎてしまったり、自分には関係ないと思ってしまうのかもしれません。実は私自身、管理職になりたい、役員になりたいという気持ちはありませんでした。目の前の成果を出し続けていって、その延長線上で管理職があると理解し、変に構え過ぎずに「私もなれるならなれたらいいな」くらいに思ってもらえればいいのかなと思っています。

ONとOFFのスイッチは自動

執行役員になる前は、サービスをヒットさせることだけをずっと考えていたので、向き合っていたのはユーザーでした。執行役員になってからは、女性社員やプロデュース職の社員など、社内にも目が向くようになりました。

引き続き、プロデューサーの仕事も続けています。目下、早くリリースしなくてはならないゲームがあるので苦しんでいます。今回は、「ガールフレンド(仮)」から派生した新ゲーム「ガールフレンド(♪)」を2015年10月中にリリースする予定です。前作のファンの方も、リズムゲームが好きな方も楽しめる内容になっています。

執行役員になるときは藤田から「今までどおり、仕事もプライベートも充実させて、肩の力を抜いてやってもらえればいいよ」と言葉をもらいました。過度なプレッシャーを感じすぎずに、これまで通り自分のペースで頑張りたいと思います。周りの社員からも、こういうタイプもいていいんだと思ってもらえればいいと思っています。

休日は仕事と切り離した生活ができています。とくに「切り離そう」と思っているわけではないのですが、自然にそうなるんです。昔から映画を見るのが好きで、最近も映画はよく観に行きます。逆に会社に来れば仕事のことばかり考えている。ONとOFが簡単に切り替わるタイプみたいです(笑)。

●横山さんのキャリア年表

2008年(23歳) サイバーエージェント入社/「Ameba」のプラットフォーム運営チームに配属
2010年(25歳) 「Ameba」のプラットフォーム運営チームに配属/モバイルゲーム事業に異動「私のホストちゃん」などをプロデュース。ドラマや舞台化する人気作に。
2012年(27歳) スマートフォンゲーム事業に異動/「ガールフレンド(仮)」をプロデュース。現在670万会員を誇り、アニメ化、漫画化されるヒット作に。
2014年(29歳) 執行役員に就任し、女性管理職比率向上に取り組みながら、新ゲーム「ガールフレンド(♪)」を開発中。

■仕事道具
スマートフォン。スマートフォン向けのゲームを作っているので、開発中のものを動かしたり、他社のゲームを試してみたりと、仕事には欠かせない。