人が何気なく座る姿を見て年齢を感じたことはありませんか? 背の丸まった座り姿勢は、老けた印象を与えるだけでなく、腰痛を引き起こす遠因と言われています。そこで今回は、腰痛を改善する太腿の裏側 “ハムストリングス”に効くストレッチをご紹介。このストレッチにプラスして、背筋を伸ばして正しい姿勢を意識すると、所作が美しく見えるだけでなく、腰痛緩和につながります。指導してくれるのは、体幹トレーニングコーチ 本橋恵美さんです。

レッスン11~腰痛改善

腰痛になる原因のひとつに、“筋肉の硬さ”があります。「タイトハム」という言葉を聞いたことはありますか? 太腿の裏側の筋肉が硬くなっている状態のことを言います。タイトハムが起きると、太腿裏の筋肉の硬化によって、背骨(主に腰周辺)が無理に引っ張られてしまうことがあります。特に前屈みになる時に腰痛が起こる人は、是非このストレッチを試してみてください。

ハムストリングスのストレッチ(座位の前屈)
太腿の裏側の筋肉をハムストリングスと言います。このストレッチはハムストリングスをしっかりと伸ばすために、両脚ではなく片脚ずつ行います。前屈が苦手な人も、片足だけのストレッチならチャレンジしやすいはず。ポイントは背筋をしっかり伸ばして、背中を丸めないこと。早速実践してみましょう。

(1)片脚の膝を曲げ、曲げた脚の足裏をもう片方の内腿に寄せ、息を吸って背筋を伸ばします
(2)息を吐きながら、伸ばした脚の足裏に両手をまわし、10秒キープします
(3)体の硬い人は、タオルを用いてトライしましょう

※注意事項:倒す角度が浅くてもよいので、背中が丸くならないよう、しっかり伸ばしましょう

10秒×1セットが目安。ストレッチは筋トレと同様、呼吸を意識するとより効果的です
本橋恵美(もとはし・えみ)
体幹トレーニングコーチ。
ヨガ・ピラティスを中心に、プロ野球・ラグビー日本代表・オリンピックメダリストなどトップアスリートへ指導。体幹を重視した「アスリートピラティス」「コアパワーヨガ」「Pillar Yoga」「COREVITY」、東洋医学を取り入れた静の運動療法「アロマフットセラピー」を構築・提唱する。また医療法人・自治体向け健康セミナー、 人材育成教育事業として養成コースを全国展開。その他フィットネスクラブ・ヨガスタジオ顧問、化粧品メーカーの商品開発などプロデュース。医療機関との連携を主体として活動する。
著書に「スポーツに効く!体幹トレーニング」「体機能が10歳若返る大人の体幹トレーニング」など。

本橋恵美open classは毎週土曜の14~15時半、東京・広尾のスタジオで開催中。一般の方も参加可能。お問い合わせ・詳細は http://www.repace.net

撮影=遠藤素子