住宅の防音室というと、音楽マニアのためのぜいたく品のように思われがちではないだろうか。しかし、住まいの「音」に関するニーズは必ずしも「音を出す」ことだけに限らない。「音を入れない」ことで得られる静かな環境で、仕事や読書に集中したり、ぐっすり眠ったり。住宅における「音」の問題は、あらゆる人に関わりがある。この点に着目し、住む人のニーズに合わせた音のコントロールを可能にするのが、「音の自由区」だ。
大和ハウスは1973年から「生活の中で生じる音」に関する研究や開発に取り組んできた。1994年には奈良市内に「総合技術研究所」を開設し、無響室などの施設を設けて専任の研究員を置いている。長年の研さんによって開発され、積み上げられた大和ハウス独自の技術がある。
「ダイワハウスの『音の自由区』」の大きな特徴は、建物と一体で設計される点にある。防音室というと閉鎖的で窮屈な箱をイメージしがちだが、建物と一体に設計すれば、広々と明るく、天井の高い防音空間をつくることが可能になる。伸びやかな空間に音が広がって、音響効果も高められる。しかも、住む人が求める防音性能に応じて柔軟にプランニングできる。なおかつ、設計と施工は大和ハウスが自社で建物と一緒に手掛けるため、保証やアフターサービスの点でも安心感がある。
静かな環境か、音を楽しむか要望に合わせた3つのグレード
防音性能によって3段階のグレードが用意されている。
「音を入れない」ことが主な目的なら「やすらぐ家」を。車の騒音や隣室の生活音を遮り、図書館並みの静けさがつくれる。リモートワーク用の書斎や勉強部屋、もちろん寝室にもぴったりだ。マインドフルネスのための瞑想空間を演出するのもよさそう。
「やすらぐ家」では、防音ドアの代わりに防音ガラス戸「静音スクリーン」を設置することもできる。開放感が得られ、隣室とのつながりも生まれる。例えば、子どもたちが遊んでいても、にぎやかな声やおもちゃの音を遮る静音室の中では、赤ちゃんはすやすやとお昼寝ができる空間となっている。それでいてしっかりと親の目が届く環境がつくれる。
もう少し大きな音、例えばピアノやバイオリン、エレキギターなどを弾きたい場合には「奏でる家」がおすすめだ。大和ハウスの防音室は単に音を閉じ込めるだけでなく、楽器による残響時間や響き方の違いに合わせた調整も行える。オリジナルの音響アイテム「コーナーチューン」(特許取得)は、部屋の角に設置する吸音材。角にぴたっと納まる三角形の断面は、薄い部分で高音を、厚い部分で低音を吸収し、バランスの取れた美しい響きを実現するためのカタチでもある。
オーディオルームやシアタールーム向けには、スピーカーと聴く人のポジションに合わせて壁面に設置する「オーディオチューン」(特許取得)が用意されている。壁からの強い反射音を消して、スピーカーの音を耳に直接届けるスグレモノ。臨場感あふれる、クリアな音がつくれる。
楽器演奏以外にも、プライベートカラオケで熱唱したり、思う存分ゲームをプレイしたり。周囲に気兼ねすることなく、大音声に没入することができる。
さらに、ドラムを入れたバンド演奏をも可能にするのが、ハイグレード防音の「奏でる家+(プラス)」だ。減音目安が70dBAであり、115dBAといわれるドラム音を図書館並みの45dBAまで抑えることが期待できる(※)。
もっとも、音に対する感受性は人それぞれ。なんといっても、自分たちの耳で確かめてみるのが一番だ。次の休みには「音の自由区」が設置された住宅展示場を訪ねて、音の美しさ、または静けさを、家族で体験してみてはいかがだろうか。
※数値は、大和ハウスにて測定した数値(JISA1417:2000 建築物の空気音遮断性能の測定方法に基づく)ですが、性能値として保証するものではなく、使用状況や周辺の環境、間取りなどにより異なる場合があります。「dB」は「デシベル」と読み、音の強さや音圧を表す単位です。人の感じる音の大きさを表す際には、「dBA(デシベルエー)」という単位が使われます。なお、音は10dBA強くなるとごとに倍の大きさに聞こえます。
「ダイワハウスの快適防音室&静音室『音の自由区』」を体感したい方は、住宅展示場へ。