プレジデント社は2023年3月、おいしさで企業や団体、地域、個人の課題に応える総合研究所、「dancyu総研」を設立しました。dancyu総研が提供するソリューションの参考事例として、松浦市のアジフライプロモーションをご紹介します。
松浦市はアジの水揚げ量日本一。一年を通じて新鮮なアジを漁獲できる地の利を生かし、刺身でおいしく食べられる鮮度のアジをフライにして観光客をもてなしてきました。アジフライを提供する飲食店は市内に30店舗以上。2019年4月には「アジフライの聖地」を宣言しています。「アジフライ会議2021@松浦」は、松浦市のアジフライの魅力を全国に伝えるために開催。松浦市が主催し、食雑誌『dancyu』を発行するプレジデント社が企画・運営全般を手掛けました。
アジフライを120%楽しむ「クレッシェンド―デクレッシェンド食べ」
アジフライ会議の出席者は、アジフライを提供する飲食店主や、松浦魚市場のアジのセリ人、日本最大級のアジフライ加工場の責任者に加え、アジフライ愛好者代表として『dancyu』編集長の植野広生ら6人。フリーアナウンサーの木村英里さんが司会を務め、それぞれアジフライに一家言を持つ参加者が、「アジフライをどう食べるか」「開きとフィレのおいしさの違い」「アジフライに合うソース」「アジフライに合う酒」を熱く論じ合いました。
「アジフライをどう食べるか」の議論では、『dancyu』編集長の植野がアジフライを美味しく食べる方法として、開きのアジフライを二分割し、片身を脂乗りの薄く身の締まった尾の方から脂が乗って濃厚な腹側に食べ、残りの半身を腹から尾の方向に食べていく、逆方向に食べていく「クレッシェンド―デクレッシェンド食べ」を披露。図とグラフを使いながらの熱弁に、他の参加者からは「理に適っている」と感嘆の声が上がりました。
イタリアのアジフライ伝道師から応援メッセージ
「アジフライに合うソース」の議論では、セリ人の永田弘樹さんが長崎名物の皿うどんに欠かせない金蝶ソースを紹介。松浦市の人気飲食店「味楽きらく」店主の下久保直人さんは、醤油とウスターソースに油通ししたニラを加えた同店オリジナルのニラソースを披露。定番のタルタルソース以外にも、様々なソースを受け止め、おいしさのバリエーションを広げるアジフライの奥深い力を参加者たちは再確認しました。会議には、遠くイタリアで食イベントなどを通じてアジフライの魅力を広めているバッテーリョ・キャーラさんがビデオレターで応援メッセージを寄せました。キャーラさんは「コロナが落ち着いたら、皆さんのところへ行きます」と議論への参戦を約束しました。
約90分間にわたって盛り上がった会議は最後に、アジフライをさらに美味しく楽しむための心得として「松浦アジフライ宣言2021」を全会一致で採択しました。宣言の内容は次の通りです。
二、一口目は何もつけずに食べること
三、ソース派も醬油派もタルタル派も仲良く食べること
四、美味しいアジフライを常に追い求めること
五、美味しいアジフライに出会ったらそれを広めること
六、アジフライに関わるすべての人への感謝を忘れないこと
dancyu食堂でも松浦のアジフライは人気メニューに
アジフライ会議の開催に合わせて、『dancyu』2021年12月号では松浦市のアジフライを支える漁業者や飲食店を紹介。dancyuウェブサイトではアジフライを楽しみつくす1泊2日の松浦旅行プランを紹介しました。また、松浦市のアジを使ったアジフライは2022年4月に東京駅にオープンしたdancyu食堂でも提供して人気を博しています。
“おいしい”で企業や自治体を元気にするdancyu総研。食雑誌『dancyu』を通じて育んできた知見と専門家ネットワークを皆様の課題解決にお役立ていただきたいと思います。お気軽にお問い合わせください。