スポーツライターの金子達仁さんは、2006年から5年間、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務めたほどのクルマ好き。妻でフリーアナウンサーの八塩圭子さんも運転好きを自認する。そんな二人に、金子家のカーライフや、お互いの運転について尋ねた。また、イーデザイン損害保険(以下、イーデザイン損保)から発売された、「事故のない世界を目指す」をコンセプトにした、まったく新しい自動車保険「&e(アンディー)」の感想を聞いた。さて、二人の評価は?

「紳士の国」イギリスで運転マナーに目覚める

――お二人ともよくクルマを運転されるそうですが、ご自身の運転については、どのように評価していますか?

【金子】18歳で運転免許を取得して以来、ずっと運転を楽しんでいます。若い頃は峠を走りに行くのも好きでしたし、収入のほぼすべてをクルマにつぎ込んでました。正直、やんちゃな運転をしていた時期もありましたね。

でも、ある経験をきっかけに、運転に対する姿勢が変わりました。20年ぐらい前に、キャンピングカーで2カ月間ヨーロッパを旅したんですが、イギリスで印象的な出来事があったんです。信号のない横断歩道でも、どの車も例外なく、必ず歩行者のために一時停止するんですよ。それまでイギリスにはあまりいい印象を持っていなかったんですが、この体験で僕のイギリス観が一変しました。「さすが紳士の国。これは見習わなければ」と思ったんです。それ以来、僕も横断歩道では信号に関係なく、必ず一時停止するようになりました。今では、自分の運転に関しては「どこで誰に見られても大丈夫」という自信があります(笑)。

【八塩】私は、大学卒業時に免許をとって以来、ほとんど運転する機会がなかったんです。クルマに乗るようになったのは、テレビ局を退社してフリーになってから。ですから、運転するときには「常に心配」なタイプです。あまり自分の運転を信用していないので、ハンドルを握るときには、常に細心の注意を払っています。

右/金子達仁(かねこ・たつひと)
神奈川県横浜市生まれ。「サッカーダイジェスト」編集部記者を経て1995年にフリーに。著書に『28年目のハーフタイム』(文春文庫)、『決戦前夜』(新潮文庫)、『プライド』(幻冬舎)など多数。現在はノンフィクション作家として活躍するほか、ラジオパーソナリティ、サッカー解説など多数メディアに出演。2006年から10年まで日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。18歳から現在までに乗り継いできたクルマは10台以上。近日中に水素燃料電池車が納車予定。
左/八塩圭子(やしお・けいこ)
東京都生まれ。テレビ東京で経済部記者、アナウンサーを務めた後、フリーに。法政大学大学院経営学専攻修了。関西学院大学准教授、学習院大学特別客員教授を経て、現在は東洋学園大学現代経営学部教授。報道、情報番組のコメンテーターとしても活躍中。コラム連載なども多く、著書に『八塩式マーケティング思考術』(日本経済新聞出版社)など。

――お互いの運転については、どのような印象ですか?

【金子】僕にとって、助手席に座っている時間は「スリル&サウナ」ですよ。妻は車幅感覚がつかめていないので、細い道ではボディを擦りそうだし、ときどき信じられないようなタイミングで車線変更したりするんです。僕はそのたびに冷や汗をかきながら、目的地に着くまでひたすら耐えなければならない……だから「スリル&サウナ」(笑)。

【八塩】……なんて言ってますけど、この人が助手席にいるときは、たいてい酔っぱらってるので、すぐ寝ちゃうんですけどね。私から見て、彼の運転は「安心」のひと言です。ただ、他のクルマに対しては、とっても厳しいです。マナーの悪いドライバーがいると、ここでは表現できないような口調で怒っているよね。

【金子】いや、僕が怒るのは、よっぽどマナーの悪いクルマだけだって。

――お子さんが生まれてからは、運転に変化はありましたか?

【金子】もちろん運転もやさしくなりましたし、車内で聴く音楽が変わりましたね。以前はひたすら攻撃的なヘヴィメタルをガンガン流してたんですけど、子どもが生まれてからはエアロスミスやクイーンになりました。

【八塩】うちの子は赤ちゃんの時からクルマが大好きで、泣いたりぐずったりしていても、クルマに乗ったとたんにスヤスヤと寝てくれるんです。男の子でいま9歳なんですけど、きっと父親譲りの「クルマ好きの大人」になるでしょうね。

【金子】でも、ぶつけられるのが嫌だから、僕のクルマは絶対運転させません(笑)。

社会の安全を追求することが、自分の安全につながる

――イーデザイン損保から「事故のない世界を目指す」をコンセプトにした自動車保険「&e(アンディー)」が発売されました。IoTセンサーやスマホなどと連動した今までにない新しい自動車保険です。「&e」についての説明をお聞きになって、率直にどう感じましたか?

【金子】僕はスマホのアプリで手軽に自分の運転傾向がわかる「Tripレポート」に興味を惹かれました。10点満点を出すとポイントがもらえるんですよね。

――はい。ポイントをためると、運転の合間に楽しめるドリンクなどのプレゼントに交換できます。同じクルマを運転する家族どうしで連携する「マルチペアリング機能」があり、満点を目指して、ご夫婦で競い合うこともできます。

【金子】ひとつ質問したいんですが、これって、家族以外の人と競争することもできるんですか?

――はい。「フレンド機能」を使えば、友達や遠方に住む家族とも互いのスコアを確認したり、競争したりできます。

【金子】なるほど。これは絶対張り合いたくなりますよね。「ポジティブな競争意識が、安全なクルマ社会をつくる」というコンセプトが素晴らしい。実は、僕がいま乗っているクルマにも運転評価システムが搭載されているんです。乗り換えた当初は、少しでもいいスコアを出そうと運転に気を遣っていたんですけど……。

【八塩】そうそう。同じクルマを私が運転するときには、いつも「運転が荒いんだよ。ほら、こんなに点数が低いじゃないか」と言われていたんです。でも、近頃はあまりスコアを気にしてないような……。

【金子】せっかく安全運転を続けても、ただ褒めてくれるだけなので、だんだんモチベーションが下がってきたんですよ。そのせいか、以前は100点満点で80点台をキープしていたのに、最近はちょっとアクセルワークが荒くなってきて50点台続出(笑)。その点、&eなら、安全運転をするとポイントが貯まるから、モチベーションが維持できそうですね。

&eの「Tripレポート」の画面(運転スコアの満点は10点)。IoTセンサーを車内に設置し、スマホとペアリングする。1回の運転を終えると、IoTセンサーが検知したデータをもとに、急ブレーキ、急ハンドル、急加速など危険挙動の回数や、それらを基に算出した「運転スコア」がスマホに届く。ここから自分の運転の傾向がわかる。

【八塩】私が感じたのは、「とてもSDGs的だな」ということ。従来の自動車保険って「自分を守るため」のものでしたけれど、&eの「社会の安全を追求することが、自分の安全につながる」という考え方は、SDGsの理念に適っていると感じます。

また、企業が社会課題に主体的に取り組み、社会に対して価値を創造することで経済的価値が創造されることをCSV(Creating Shared Value=共通価値の創造)と呼ぶんですが、その考え方にも合致している……まさに、「これからの時代の保険」ですね。

客観的な評価だからこそ、心の区切りをつけるツールになる

【八塩】もうひとつ、「自分の運転を客観的に評価してもらえる」という点が、すごくいいですね。私はこれまで幸いにも事故を起こさずに済んでいるけれど、今後は、歳を重ねるごとに視力や認知能力が衰えてくるでしょう。「自分はこのまま運転を続けていいのかな?」と逡巡したときに、&eのような客観的評価は、きっと役立つと思います。

【金子】そうだね。特に僕みたいなクルマ好きにとって、「運転をあきらめる」という決断は相当難しいと思う。妻から引導を渡されそうになったら、きっと感情的になってしまうんだろうなぁ。

【八塩】そう思う。私の言葉では絶対に了解しないよね(笑)。

【金子】でも、70歳になったときに&eの評価を見て、「56歳の俺はいつも8点以上とれていたのに、今はこんなにポイントが下がってる……」となれば、納得して免許返納できそうです。そんなふうに、「心の区切りをつけるツール」としても活用できたらいいですね。

――最後に、金子家の、将来のカーライフについて教えてください。

【金子】僕は5年ぐらい前から、「キャンピングカーが欲しいなぁ」と言い続けているんですけど、そのたびに却下されています。僕自身が若い頃、ヨーロッパをキャンピングカーで旅したような体験を、息子が中学校を卒業する頃までに、させてあげたいなと思っているんです。しばらくはコロナで海外は無理ですけど、47都道府県を一緒に制覇したいですね。

【八塩】ウチには、そこまで余裕はありません(笑)。私自身は、今後はEVに乗り換えて、「環境にも、お財布にもやさしい生活」を送りたいと思ってます。

――これからも、安全で楽しいカーライフをお送りください。ありがとうございました。

記者が取材を通じて感じたのは、お二人が互いに相手の運転に興味をもち、フランクに話し合っていたこと。そして、&eはお二人のような運転好きな夫婦はもちろん、普段運転についてあまり話さない夫婦にとってお互いの運転を気にかけるきっかけとなる自動車保険だということだ。客観的な運転データを基に運転に向き合えるため、夫婦の会話はさらにホットなものになるだろう。誰もが日常的に「安全運転」について話し合うことで、「事故のない世界」へ一歩ずつ近づいていく……。&eが目指す理想が、さらに明確になってきた。

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