家づくりを考えるとき、インターネットでハウスメーカーや住宅展示場、設備機器の情報を探したり、参考にしたいインテリア写真を集めたりすることは、誰もが普通に行っているだろう。近年は、設計相談の現場でも、写真共有サービス「ピンタレスト」のピンボードや「インスタグラム」のコレクション機能を使って、理想の住まいのイメージやアイデアを伝える人が増えているそうだ。スクラップブックの作成も、オンラインサービスの活用が当たり前の時代になった。
そしてコロナ禍の今、オンラインでできることは、さらに広がっている。
展示場見学やセミナー受講、オンラインなら自由度アップ
家づくりのファーストステップ、住宅展示場やショールームの見学も、自宅にいながらオンラインでできるようになった。
ハウスメーカーや住宅設備メーカー各社が、いつでも見られるVRや動画、リアルタイムのリモート案内などを用意している。わざわざ現地に足を運ばなくてすむだけでなく、時間を選ばず、家庭のパソコンやタブレットを通して、小さな子どもや移動が不自由なお年寄りも、みんなで一緒に参加できるのがメリットだ。
家づくりやインテリア、不動産に関するセミナーやシンポジウムも、多くがオンラインで配信されている。遠方からも参加でき、会場の収容人数に制限されることもない手軽さがいい。コロナ禍によって、かえって参加機会が増えたといえる。
間取りやインテリアもHPで心ゆくまでシミュレーション
ホームページ上で間取りのシミュレーションができるサービスも提供されている。階数や面積、部屋数などの条件を入力するとプラン集から適合する間取りを表示するもの、間取りのフレームを選んで間仕切りや家具を配置していくもの、ライフスタイルについての質問に答えるとぴったりの間取り・外観・インテリアの組み合わせを提案してくれるものなどさまざまだ。
建材各社や家具メーカーも、ホームページ上に床・壁・天井、ドアや収納、家具のコーディネートを試せるシミュレーションツールを用意している。オンラインのいいところは、誰にも気兼ねすることなく、自分の好きなときに好きなだけ、心ゆくまで検討を重ねられることだ。
もちろん、プロの知恵を借りたくなったら、オンラインで相談することもできる。かつてのように展示場を訪ねなくても、リモートで直接会話することが普通になった。家づくりはもちろん、土地探しやローンの相談に乗ってくれるところも多い。
コロナ禍でままならないことが多いご時世だが、オンラインの普及が与えてくれる自由もある。家づくりへの一歩も、以前より踏み出しやすくなったのではないだろうか。