新たな事業を生み出すために中途採用に注力
――近年の事業環境の変化、それに対する戦略人事部の対応から聞かせてください。
当社の事業で主軸となっている決済サービスの市場は、現在QRコード決済をはじめとして異業種からのプレーヤー登場により、大きな変革期を迎えています。収益構造も変化する中、当社では新たな事業の柱を育てるべく、ファイナンスやデジタル、グローバル関連の事業に今まで以上に力を注いでいます。
その際に欠かせないのが、当然ながら優れた人材の力です。確かにAIなどのテクノロジーも有益なもので、当社も活用を進めています。私自身、クレジットのセキュリティ部門において利用を後押ししてきました。ただ、テクノロジーが得意なのは大量のデータを分析し、有望な選択肢を提示すること。分析結果をもとにお客様のニーズに沿う商品やサービスを開発する仕事の肝の部分では、やはり人間の発想力が欠かせません。そこでデータサイエンティストやグローバル事業のスペシャリスト、資産の形成や運用に関する知見を持つ人材など、新たな事業・サービスを推進するスキルと専門性を持つ人材の中途採用にも力を入れています。
――採用活動で特に気をつけている点はありますか?
経営戦略、事業戦略あっての人材戦略ですから、何より事業部との連携は欠かせません。ですからまずは年に一度、各部門に所属するスタッフの「人材ポートフォリオ」を作成してもらい、社内の人材を可視化しています。そのうえで、どんな資質やスキルを持つ人材が必要かのヒアリングを実施。例えば「法務に強い人間が欲しい」と事業部が言っても、単に弁護士資格があればよいということではなく、実はグローバル展開に必要な専門的知見や経験を有する人材が求められている――。そうしたことは、書面ベースのやりとりでは、なかなかつかみきれません。
採用管理クラウド「HRMOS採用」を導入した理由は――
――採用力強化のため、導入した手法などはありますか?
当社自身が人材に直接アプローチするダイレクトリクルーティングを一層重視し、リファーラル(社員紹介)採用の割合なども増やしています。特に中途採用では、“現場ですぐ実力を発揮してもらう”“長く定着してもらう”という観点からのマッチングがより大事になってきます。応募者の能力や考え方をより精緻に見極める必要があり大変ですが、それができなければ応募者も私たちも結局時間を無駄にしてしまいます。
こうした採用手法の拡大や事業部との連携の強化などにかける時間を増やすためにも、例えば関係者に個別メールで選考を依頼するなど、人間が手間と時間をかけて進めていた採用活動を効率化する必要がありました。そこで採用活動の進捗管理、情報共有、関係者との連絡などを一元管理できる採用管理クラウド「HRMOS採用」を2017年に導入したのです。結果、担当者の負担を減らしながら、中途採用の担当者2人という体制で、年間で約80人採用することができました――。
PRESIDENTオンラインでは、採用管理クラウド「HRMOS採用」を活用した効率化の方法、注力する採用手法とその理由、事業部との連携を深めるための施策、システムに蓄積されたデータの活用法など、本稿で紹介しきれなかった情報も含めたクレディセゾンの取り組みをPDF形式のホワイトペーパーにまとめた。
戦略的な採用活動のヒントが詰まったホワイトペーパーは、以下のページから無料でダウンロード可能だ。
-- ホワイトペーパーの配布は終了しました --