平成の間だけでも何度も変わっている相続税制

万一のことが起こってからでは遅い相続対策。特に土地オーナーであれば、事前の準備しだいで税金の額は大きく変わってくる。「更地」より「貸家建付地」(賃貸住宅が建っている土地)のほうが、相続税評価額は20%ほど低くなる。また手元の現金で賃貸住宅を建てれば、建物の相続税評価額は建築費の50~70%程度と、節税効果は大きい。要は、更地や現金で持っているより、活用の“自由度”が低いと判断されるため、税金が安くなるのである。

実は平成の間だけでも相続税の「基礎控除額」は3回変わっている。直近の平成25年度改正は、基礎控除額が減額に転じた大改正だった。国の財政を考えれば、今後も富裕層への課税強化は十分あり得る。制度の正しい理解と賢い利用は、土地活用の第一歩だ。

耐用年数の違いで経営戦略は大きく変わる

長期に及ぶ土地活用において、建物の耐用年数は知っておきたい知識の一つだ。

国は建物の法定耐用年数を定めており、例えば、木造のアパートは22年、鉄筋コンクリート造のマンションは47年。2倍以上の差がある。

この年数自体は減価償却の回数(年数)を定めたものだが、金融機関による融資期間とも関係するため、経営戦略上は意識すべきだろう。

一方で、実際の建物の寿命は躯体の品質、メンテナンスや修繕の状況によって変わってくる。日本では1960年代からマンションが普及し始めるが、今も現役で稼働している物件は存在する。構造が強固であれば、最新の設備や機器を取り入れたリノベーションによって、物件に新たな価値を付加することも十分に可能だ。

構造や耐久性は建物が建った後で見直すことは難しい。事業者によって差が付く部分でもあるので、事前の確認が重要である。

マンション、アパート以外の選択肢も増えている

近年の土地活用では、マンション、アパート以外の建物にも注目だ。例えば、社員寮はあらためてニーズが高まっているものの一つ。優秀な人材を確保する手段として、また社員間のコミュニケーションを活性化する場として社員寮を復活させる企業が出てきている。

他方、高齢者向け施設による土地活用も社会の変化を反映した動向だ。自らの土地をより社会に貢献する形で生かしたいと考えるオーナーは少なくない。社会的ニーズとオーナーの思いが合致した動きといえる。

土地活用をサポートする事業者は、今、さまざまな種類の建物を運営するノウハウを持っている。一度相談してみる価値ありだ。