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●千葉西総合病院眼科部長
外来一般診療ほか白内障手術なども手がける。やさしい語り口と的確な診断で老若男女、幅広い世代から支持されている。
女性ホルモンは“うるおいのホルモン”と呼ばれるように、全身のうるおいに関わっています。そのため、女性ホルモンの減少にともない「ドライシンドローム(全身のカサつき)」が現れやすくなります。女性ホルモンと眼科はあまり関わりがないと思われがちですが、全身の乾燥症状にともなって「ドライアイ」になることもあります。ドライアイは目が乾燥して疲れやすく、ときに痛みを感じることも。ひどい場合は、頭痛や吐き気に悩まされる人もいるほど。ドライアイは男女問わず出現する症状ですが、つらさを訴えるのは女性が圧倒的に多いですね。ホルモンバランスの乱れが原因の場合は、当然、若い女性でもドライアイを訴える人がいます。
また、現代社会は一日中PCやスマホなどのデジタル画面を注視して過ごすことが多くなっているため、ホルモンバランスだけでなく、こうした生活環境の変化がドライアイや眼精疲労の一因に。至近距離ばかり見ていると、目の筋肉がこり固まり血流障害を起こし、眼精疲労や視力低下、肩こりなどにもつながります。1時間から1時間半に1回、10分ほど目を閉じたり遠くを眺めたりして、目の筋肉をほぐすように努力しましょう。ホットタオルなどで目を温め、血流をよくしたり、ビタミンAやB群を積極的に摂るのもオススメです。
肩こりや冷えは、女性ホルモンの乱れでも現れます。私自身、ソイチェックにより体内でエクオールがつくれないことが判明。以前は、鎮痛剤を手放せないほどの頭痛をともなう肩こりと極度の冷え症でしたが、エクオールのサプリメントを摂取してからはほぼなくなり、肌あれもしなくなったのはうれしい変化ですね。
女性ホルモンは、血管のしなやかさにも影響します。老化=血管の老化現象と考えているので、血管のしなやかさを保つため、食事や運動などの生活習慣の見直しと、足りないものはサプリメントで補うことが大切。早めにエクオールを摂取してよかったと感じています。
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エクオール豆知識(5)
体内でエクオールをつくれる人は2人に1人。
日本や中国など大豆製品をよく食べる国々では、体内でエクオールをつくれる人は2人に1人。大豆食の習慣のない欧米では3~4人に1人。ただし、食生活が欧米化している現代日本では、エクオールを産生できる人の割合は欧米並みに低下しているともいわれている。
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エクオールを体内で産生できるかどうかは、「ソイチェック」という市販の検査薬で簡単に調べることが可能。
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女性ホルモンの減少により、肩や首のこりも出現しやすい。肩・首のこりは眼精疲労につながることも。エクオールの摂取により、こりが軽減することがわかっている。
エクオールについてさらに詳しくはコチラ
Vol.5 眼科医 小原杏那先生
Text=戌亥真美 Photograph=田子芙蓉