長期にわたり安定した収益を見込める不動産投資に注目が集まっている。背景にあるのは、超低金利や先行き不透明な投資環境である。不動産投資をポートフォリオに組み入れていくには、どのような視点が必要なのか。首都圏でマンション経営をサポートするトーシンパートナーズの専務取締役、千代谷直之氏に聞いた。
運用先として不動産がなぜ注目を集めるのか
日銀のマイナス金利政策がスタートし、10カ月が経過した。住宅ローンなどの資金調達が容易になる一方で、機関投資家の運用難という副作用も現れ始めている。国債を多く保有する年金や保険の運用利回りは低下し、すでに生保各社の一部では新規募集を停止したり、保険料を引き上げたりする動きが出始めている。
一方の株式市場はどうかといえば、2016年は英国のEU離脱、そして米国大統領選のドナルド・トランプ氏の勝利など、市場の予想を裏切る出来事が相次いだ。特に米国大統領選直後は日米で株価が急落した後、今度はトランプ氏が掲げる大型減税や公共投資への期待感からV字回復を見せた。トランプ氏の政治手腕は未知数であり、今後も相場が大荒れになる可能性も十分にあり得る。
債券や株式だけに頼った資産形成が難しくなっているというのは、投資家の偽らざる実感と言っていいだろう。では、どのようなポートフォリオを組めばよいのか。トーシンパートナーズの専務取締役、千代谷直之氏は「中長期の資産形成を考えていくなら、不動産投資をポートフォリオに組み入れることが有効な戦略となります」と話す。
「長期にわたる安定収益の確保こそが不動産投資の最大の魅力です」と同氏。家賃収入は景気に左右されにくく、比較的安定的な収益源として期待できる。超低金利時代には、当然ながら資金調達のコストが下がる。「マンション投資は4%前後のリターンが想定できることを考えれば、貸出金利と利回りの差であるイールドギャップは相対的に高くなると見込まれます」
平均入居率98%を超える人気物件をつくる独自手法
不動産投資の手法はさまざまだが、トーシンパートナーズではワンルーム、コンパクトタイプのマンションを推奨している。そこで最も懸念すべきは、空室リスクである。人口減少の時代に、この先も賃貸需要が見込まれるのだろうか。
「今もなお、人口の増加が見込まれる地域はあります。その一つが首都圏です。事実、過去10年間で東京への転入超過は約70万人と、人口は増え続けています。企業の集まる首都圏の賃貸需要はこの先も底堅いと考えています」
そんな東京という都市に、世界の投資家が熱い視線を寄せている。下の「投資したい都市ランキング」では、東京はロンドンに次いで2位に付けた。人気には理由がある。「東京は、域内総生産で世界1位。今後も五輪開催などで不動産価値の上昇が見込まれます。それにもかかわらず、他都市と比べて東京の不動産は割安なのです」。投資取引額が前年比58%増になっているのは、こうした投資妙味に注目が集まっているからだ。
トーシンパートナーズでは、首都圏でも人気エリアに絞り込み、さらに駅徒歩10分内などの条件を定めて立地を厳選する。また、そのエリアに住む単身者やDINKSの嗜好や傾向などを徹底的に調査したうえで、自社で手がけるマンションブランド「ZOOM」シリーズの企画・デザインに反映させている。
「画一的な企画にすればコストは下げられますが、それでは入居者を集めるのは難しいでしょう。『住みたい』と思えるマンションだからこそ、周辺相場より高水準の家賃でも、入居者を集め続けられるのです」緻密なこだわりが、新ブランド立ち上げ以来、3年連続でのグッドデザイン賞受賞、入居率98.6%(※)という業界トップ水準の実績につながっている。
加えて千代谷氏はアフターサービスの重要性を強調する。「10年、20年先を見据えてマンションを保有するということは、メンテナンスや入居者の入れ替えなどの手間もついてまわるということです。我々は現在1万戸の賃貸管理を引き受けていますが、やはり入居者の募集や家賃設定、居室のメンテナンスなどには一定の知見が必要。さらに、数十年の間に営業担当者が代わっても組織全体でフォローできる体制が欠かせないと考えています」
同社は入居審査や物件管理のノウハウを豊富に有する。家賃の滞納率は0.02%(※)という実績に加え、万が一の空室発生に備えた家賃保証システムも用意している。さらに業界に先駆けて設備保証サービスを開始。給湯器やエアコンについてはメーカー保証を超えて10年間無償で保証する。機器の故障などによる突発的な出費で資金計画が狂わないよう、メンテナンス面へも配慮している。
半年後の経済情勢すら見通しにくい時代だからこそ、物件の資産価値を高め、収入を維持する仕組みが考え抜かれたマンションは、確かな安心をもたらすはずだ。
トーシンパートナーズの強み
供給実績 12,000戸
1990年に販売開始して以来28年、首都圏を中心に展開。
入居率 98.6%(※)
徒歩10分以内を基準に立地を厳選し、業界トップ水準の入居率を達成。
グッドデザイン賞 連続受賞
2016年、2015年、2014年の3年連続で受賞。第3者から評価される「ZOOM」マンション。
(※)2016年1月から10月の平均値。入居率は30日以上の空室、滞納率は30日以上の家賃未払いが条件。