超難関中学校に合格するためには、どのような力が必要なのか? 塾へはいつから通い始めたらいいのだろうか? 小3・小4段階での学習は、どういった意味を持つのか? このような保護者の疑問について、早稲田アカデミーの城東ブロック統括責任者の福田貴一先生に答えていただいた。

小3・小4での学びこそ「考える力」の土台をつくる

福田貴一先生
早稲田アカデミー 城東ブロック
統括責任者 兼 錦糸町校校長
小3・小4の保護者を対象とした教育セミナー「クローバーセミナー」で講演も行う。

「小3・小4で入塾し、最終的に難関中学校に合格する子どもには、大きく分けて3つのタイプがあります。1つ目は、“学ぶことを楽しめる子”、2つ目は“自己肯定感の強い子”。そして3つ目は“記憶力のよい子”。これらの特徴を持つ子どもたちは、学年が上がるにつれてどんどん伸び、中学受験で力を発揮します」

福田先生によれば、それぞれのタイプの子は、難関中学校合格へとつながる大事な力を持っているという。どのような力なのか、具体的に教えていただいた。

「学ぶことを楽しめる子は、知らなかったことを知る楽しさや喜びなど、学ぶことの本質的な楽しさをわかっています。学ぶこと自体を楽しめるので、高学年でのハードな学習を乗り切れる力となります。2つ目の自己肯定感の強い子は、言い換えると、自信を持っている子どものことです。根拠はなくてもいいんです。『自分はできるんだ』という強い気持ちがあると、つらいときも弱音を吐かずにチャレンジできます。試行錯誤しながらの学びは、中学入試でもっとも必要とされる“考える力”にも直結するのです」

3つ目の記憶力のよい子とは、漢字を覚えるといった、いわゆる暗記力ではないと福田先生はいう。

「例えば、日常的に見たり聞いたりした事象や、ささいな事柄、私が授業中に話した何気ない話などを覚えている子どもたちのことです。このような力は、集中力や興味・関心力が高い証拠。当然、その力は学習面で有利に働きます」

早稲田アカデミーの小3・小4クラスは、このような力を意識し、引き出し、高めていくことが目的。学びの土台を構築することが狙いなので、高学年とは異なった視点で授業が進められていく。

「よく小3・小4からの塾通いは大変だし、かわいそうではないかというご相談を受けますが、実はまったく逆です。土台がないまま、いきなり高学年のハードトレーニングに飛び込むほうがつらいし、息切れしてしまいがちです。小3・小4からの学びの土台づくりは中学受験で成果を出すことはもちろんですが、大学受験、そして社会に出たあとのことを考えても、もっとも大切だといえます」

早稲田アカデミーにおける小3・小4の授業の特色

早稲田アカデミーでは、各教室の校長、教務主任などの経験豊富な講師が小3・小4の授業を担当することが多い。小学生の成長過程も熟知した講師陣であればこそ、子どもたちの興味・関心を引きつける授業を展開できるのだ。授業方法も、インプットとアウトプットをさせるだけの講義形式ではない。

子どもたちの集中力を途切れさせないよう工夫がされている授業。

「算数の授業では、パズルやクイズ形式を取り入れ、ときには中学校の過去問を数字のゲーム感覚で解いています。高学年になったとき、『先生、これやったことあるよね』と子どもたちがあとで気づくこともよくあります」と福田先生。

もちろん、テキストに沿って確実に身につける必要がある学習項目もあるが、本質を理解させないまま問題演習に進むようなことはしない。

「算数でいえば、つまずきがちな分数は補助教材を活用します。例えば目盛りのついたペットボトルに入った水3分の1と2分の1を混ぜるなどして、量分数をイメージさせ、『こうしたら、どうなる?』と考えさせることで、通分の概念まで体得させてしまいます」

しかも、早稲田アカデミーでは全学年、習熟度別の少人数制。講師は一人ひとりの理解度や特性を十分に把握し、きめ細かく指導する。

「常に生徒主体ということですね。この子はできる、この子は考えさせて導けばできるなど、10人の子どもに対して、1対10ではなく、1対1の指導が10通りあるというイメージの授業スタイルをとっています」

授業時間の多くは、子どもが考える時間。間違いを恐れずに、じっくり考えることで思考力を磨き、解答できたときの達成感を自信につなげていく。考える時間が重要なので、その妨げとなる私語は禁止だ。早稲田アカデミーでは、小3クラスの授業でもよい緊張感が保たれている。

そうした空間で、自分の考えを突き詰めるだけでなく、他の子の考え方も知って学び、成長していく。互いに刺激し合い、受験をともに戦う仲間と出会えることも大きなメリットだ。

入塾時期は迷わず小3から

「中学入試を視野に入れるとき、まず知っていただきたいのは、この十数年でかなり問題傾向が変わってきていることです。開成中学が選択問題から記述式に切り替えたように、超難関中学校では思考力と問題解決能力を求めます。問題中の情報を的確に分析し、自分なりに考察できなければ解けない問題が出されます」

堅牢な学びの土台と考える力があってこそ、立ち向かうことができる超難関中学校受験。この力を築くには小3が入塾時期のベストタイミングといわれるのもうなずける。まずは体験授業から。超難関中学校合格までの道筋が見えてくるだろう。

早稲田アカデミーが大好きだった小学校時代
高1で大学受験部に入り、東京医科歯科大に合格!

早稲田アカデミーOG
阿部瑛子さん
桜蔭中学校・高等学校卒業
東京医科歯科大学3年生


入塾は小学1年のとき。仲のよい友だちもでき、6年間楽しく通塾していました。先生方は、志望校の相談などに親身に乗ってくださいました。また、計算テストで思うように点がとれないなどの小さな不調にもすぐに気がついてくださり、その都度、丁寧なアドバイスをしてくださったので、中学受験を乗り切ることができました。

医師の仕事に興味を持ったのは小学生の頃でしょうか。TVで小児病棟の特集番組などを見て憧れがふくらんでいきました。最終的に決意したのは高校の進路選択の時期です。医学部を目指すにあたり、小学校時代に大好きだった早稲田アカデミーの大学受験部に入塾しました。高2まで部活中心だったので、引退後、苦しい時期もありましたが、中学受験時と同様のきめ細かいサポートで成績が上昇していきました。面談などでは具体的な相談もでき、医学部受験への不安が解消されました。今、大学での勉強は本当に楽しく、やりがいを感じています。