話を聞いてくれるパートナーを選ぶ

──家づくりのパートナー選びのコツは何かありますか。

【Yuu】話をきちんと聞いてくれるかどうか。これが一つの見極めポイントになります。将来どんな暮らしをしたいのか、どんな家族構成で、住まいの悩みは何なのか……。そうした話に対する受け答えで相手の力量が見えてきます。

実際に家を建てた人やリフォームをした人にお話を聞くと、最初は工事の値段に注目していたのに、「じっくり営業の人と話をしていくうちに、何が必要なのかわかった」などとおっしゃいます。

私は「家づくりのパートナー選びは、婚活と一緒」とよくお話しします。外見や経済力も結婚相手を決める際の大事な要素には違いないけれど、やっぱりそれだけではなく、相手が自分の人生に幸せをもたらしてくれるかを考えるでしょう。家づくりのパートナー選びでも、ぜひ、そうした視点を大切にしてほしいと思います。具体的に事業者を決めるに当たっては、やはり複数の会社を比較検討することが重要です。3社程度を目安に声をかけることをお勧めします。

──最後に、これから家づくりやリフォームを考えている人たちにメッセージをお願いします。

【Yuu】家は、人生を大きく変えてしまうくらいの影響力を持っている。このことをあらためて認識してほしいと思います。例えば子ども部屋の位置やつくりが子どもの自立のスピードに、勉強場所のつくり方が子どもの集中力養成に大きく影響するといわれています。また、室温の寒暖差が少ない家は病気になりにくい、というデータも存在します。

初めにお話しした「+α」の付加価値ということでは、それを実現するさまざまな技術や設備、機器がすでに数多く登場しています。それらを上手に使い、あなたの人生にぴったりの素敵な住まいをつくってほしいと思います。

働く女性が押さえておきたい住まいづくりの4つのポイント

01 キッチン

ある料理研究家の自宅のキッチンには、中身を一目で見渡すことができる食品庫と食器棚が設置されている。こうすると献立を考えやすいから、というのが主な理由とのこと。中身がわかり、出し入れがしやすければ手間もかからない。奥行きや扉の工夫をするだけでも手間を省くことができる。

02 リビング

食事スペースと居間を仕切らないリビングダイニングはかねてより人気の間取り。家族のコミュニケーションも増える。広いリビングダイニングは魅力的だが、そこで過ごす時間が長くなれば、家族それぞれの私物が持ち込まれることも多くなるため、収納面の配慮も必要だ。

03 掃除

最近は、自動で洗浄する機能が付いたトイレやバスタブも登場している。これらの設備を導入することで掃除にかかる手間と時間を減らすことができる。また、クローゼットと部屋や廊下の間に段差があると掃除がしにくいので、クローゼットの扉を上吊り式にして段差をなくしてしまうという工夫も有効。

04 エネルギー

省エネ、創エネ、蓄エネなどの技術が進歩し、その活用しだいで経済的なメリットも手にできるようになっている。例えば、電気を使うところで発電する自宅用のシステムなども着々と普及中。最新の機器や設備の導入は、エネルギー効率を高めるのと同時に、エネルギーへの意識を高めることにも貢献する。