「新生・太平洋クラブ」が始動して約半年──。理事会の社団法人化やショップ&ホテルのブランド化戦略、プロトーナメント誘致に海外ゴルフクラブとの提携など、韓俊社長が打ち出す施策は、ゴルフ界に新風を吹き込んでいる。マルハングループの支援のもと、太平洋クラブは今後何を目指すのか。ビジョンと想いを聞いた。

太平洋クラブ
1971年設立。共通会員制クラブとして国内17ゴルフコースを運営。御殿場コースでの「三井住友VISA太平洋マスターズ」などトーナメントの開催でも知られる。2014年4月から「新生・太平洋クラブ」としてスタート。海外の優良ゴルフクラブと提携するなど、新たな施策を打ち出している。

韓 俊●はん・しゅん
1965年生まれ。91年にマルハン入社。同社営業本部長、副社長などを経て、2013年12月から現職。太平洋クラブの各コースに出向き会員の声を聴くなど、利用者重視の改革を推進中。

豊かな自然美と名匠の手による造形美。私はゴルフ場にいるだけでワクワクしてきます。丁寧に整備されたグリーンやフェアウェイは、人の気持ちを和ませ、快適なプレーは心身に活力を与えてくれます。だからこそ私たち「新生・太平洋クラブ」は、クラブハウスに飾られた絵画からコース案内のサイン、休憩用ベンチに至るまで、その一つ一つにセンスが感じられる──。そんなクラブの原点ともいえる快適な空間づくり、そして「クオリティ」の向上にこだわっています。

新たに発表した「Top of the Top」というビジョン。ここで私たちは「日本が世界へ誇るゴルフクラブを目指す」という決意を明らかにしました。近年はカジュアル路線を志向するゴルフ場も支持を得て、ファン層の拡大という面でとても有意義なことだと思っています。しかし一方で、「ハイクオリティ」への強いニーズもある。私たちは伝統ある名門ゴルフ場として、その頂点をさらに引き上げる──そんな役割を担う存在になりたいと考えているのです。

国内外の多彩なコースを
TPOに合わせて楽しめる

ご存じのように当クラブは「共通会員制」という独自性の高い制度で運用されています。メンバーになれば、国内17コースと海外の提携コースをその時々の目的に合わせて利用可能です。例えば自宅に近いゴルフ場をホームコースとして、時にはトーナメントコースに挑戦する。またリゾートコースを家族で楽しむこともあれば、施設が充実したコースを商談や研修に活用したり──。さらに、海外に出かけた折には、著名なコースを堪能し、旅の思い出をつくっていただくこともできるでしょう。

当クラブでは5月に香港の「ザ クリアウォーター ベイ ゴルフ&カントリークラブ 香港」とレシプロ契約(相互利用契約)を締結。ほかにも複数の海外優良ゴルフ場と交渉を進めています。今後は国内コースの拡充も進めながら、交流競技会など、多彩なプログラムを提供する計画ですから、メンバーの皆様には新たなクラブライフを存分に味わっていただけると思っています。