※本稿は、原哲也『子どものことばが育つコツ120』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
子どもにとって「楽しいことば」を使う
ことばの入り口として最適なのは「オノマトペ」です。「ブーブー(車)」「ジャー(水)」といったことばをくり返し、少し付け足して「ブーブー来た」「ジャーしてる」と広げていきます。表情やオーバーアクション、身ぶりも添えると伝わりやすくなるでしょう。
幼児(6歳くらいまで)にとっては、会話に集中できる「環境」も大事です。テレビやスマホは注意を奪いやすいので、関わる時間だけでも画面を消すといいですね。
乳児期(0歳児)は、赤ちゃんが発した音(クーイングなど)に「うれしいね」など気持ちのことばで返したり、ゆっくりと抑揚をつけて話しかけたり(マザリーズ)、心地よい音のやりとりを楽しんでください。
遊びや家事で姿勢と呼吸を整え、「声が出しやすい土台」をつくることも大事です。
食事のときはテレビを消そう
子どものことばの発達には、「大人の関わり方」が大きく影響します。そのときに重要なことは、ひとつには「共同注意」、つまり「子どもと同じものやことがらに親も注目して、ことばを添えること」であり、2つ目は「子どもの能動的な働きかけに対して、親が即座に心地よい応答とことばかけをすること」です。
忙しい日々の中で、「食事の時間」は、親子が顔を合わせてゆっくりと話ができる数少ないひとときです。ぜひ、親子の共同注意の時間、そして、子どものことばに親がていねいに応じる時間にしてほしいと思います。
子どもは「集中できる環境」にあってはじめて、聞こえてくることばをきちんと聞き、自分でことばを紡いで話すことができます。ことばが育つためには、たがいに集中できる環境の中で、親子で話をすることがとても大事なのです。
テレビの音や光が気になる状態では、考えて何かを話すことは難しいものです。それは親も同じで、子どもが何かを話しても、テレビに気をとられていたら子どもの表情や口調に気を配って、ていねいに応答することはなかなかできません。
だからこそ、食事のときはテレビを消しましょう。ささいなことですが、ことばの発達のためにも「環境」はとても大事なのです。



