2013年6月3日(月)

「朝を制するものが人生を制する」は本当か

茂木 健一郎:世界一の発想法

PRESIDENT 2013年4月29日号

著者
茂木 健一郎 もぎ・けんいちろう
脳科学者

茂木 健一郎1962年、東京都生まれ。東京大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学博士専攻博士課程修了。理学博士。第4回小林秀雄賞を受賞した『脳と仮想』(新潮社)のほか、著書多数。

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茂木 健一郎 写真=PIXTA
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先日、『脳を最高に活かせる人の朝時間』(すばる舎)という本を出させていただいた。そうしたら、発売してすぐに重版がかかった、と担当の編集者からメールがきた。

編集者には悪いけれども、少し意外だった。そんなに、朝の時間の活用に興味を持っている人がいるのか、と改めて思ったのである。

もともと、私は朝時間の活用が得意らしい。自分でも気づかないで当たり前にやっていることが、どうやら他人には参考になるようなのである。朝時間の活用の仕方について、今回は書いてみたい。

早起きはどうも苦手で……という人は、起きてすぐに日光を浴びるといい。(PIXTA=写真)

まず、朝なかなかすっきり起きられないという人がいる。そんな人には、起きてすぐに外の光に当たることをお勧めしたい。

私の場合、目覚めてすぐに近くのコンビニまで買い物をかねて散歩に行くことにしている。これで、脳と体のスイッチが入る。網膜から入った外光の刺激は、脳内時計の中枢である視交叉上核で処理され、「朝がきた」と脳が認識する。そのことによって、脳内のさまざまな回路の働きが活性化するのである。

ベッドから起きた自分に対して、何か「ご褒美」を用意しておくことも有効である。私の場合、仕事机で、まずはコーヒーを飲み、チョコレートを食べることにしている。

「ベッドから出て、机のところまで行けば、いいことがある」と自分の脳に習慣化づければ、自然に、朝起きたらすぐに仕事を始めよう、というモードに入ることができるのである。

朝時間の活用が今注目されているのは、時代が変化する中、貴重な朝の時間を勉強や仕事に活用したい、という人が増えているからだろう。

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