一握りしかいない1億円プレーヤー。彼らの目線や行動は、どこがどう異なるのか。たとえば、「効率より効果を考える」がその1つ。「手段より目的」といいかえてもいい。とてつもなく稼ぐ人間の共通項を、「学びの習慣」を切り口に探ったところ、意外にもシンプルな「真理」が浮かび上がってきた。

他人から学ぶ、吸収する力があるか

「稼ぐ人」は、稼ぐための思考や行動をどのようにして学んでいるのでしょうか。彼らが手本にするのは、「より稼いでいる人」です。自分と「より稼いでいる人」とのギャップを埋めるために、より稼いでいる人たちの考え方や人生観、行動に触れ、貪欲に自分の生き方に取り入れて実践しているのです。

他人から学ぶ一番の方法は、人生のメンターといえる人物に出会うことです。メンターは、社外の人である必要はなく、社内のトップ営業マンや尊敬する上司でもいいでしょう。彼らが普段からどんな本を読み、どんな人と会い、何を考えているのか。「このような人になりたい」と思う人の行動を観察し、ときには教えを請いながら、その人と同じ行動を取ることで稼げる自分になるための血肉にしていきます。

他人の話に素直に耳を傾けられることも「稼ぐ人」の共通点です。たとえば「あなたにはこれが向いているよ」とアドバイスを受けたなら、素直に受け止め、自分の強みとして磨き込んでいきます。

「これが自分の強み」「これが自分がやりたい仕事」と決めつけずに、自分の強みすらも人から教えてもらう。人のアドバイスに素直に従って新しいことに挑戦してきたら、知らないうちに事業が拡大し、儲かる会社になっていたという成功者に私は何人も会ってきました。

なぜ他人から学ぶ姿勢が大切なのか。自分のことは自分ではよくわからないものです。自分より能力の高い人から指摘されてはじめて、自分に足りない部分や改善すべきところがはっきりします。

ビジネスの評価は他人がするものです。よく「自分はこれだけがんばっています」と自己評価する人がいますが、これは「稼げない人」の典型です。努力が認められていないと感じるから、自己主張しようとするのでしょう。周りに厳しい上司や口うるさい上司がいるなら、逆に彼らから徹底的に学べるチャンスと思って、素直に耳を傾けてはどうでしょうか。