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30代男性の平均年収は、過去10年で大きく下がった

セレブとはいかないまでも、せめて「自分と同じぐらいの年収の男」を父親が望むと、娘はますます結婚から遠ざかります。現在、婚活しても結婚できないのは、「養ってほしい女性に対し、養える、または養う気のある男性の数が全く足りない」という数の問題。20代、30代男性の年収はバブル時に比べ中央値で約200万円も落ちています。未婚男性の8割が年収400万円未満というデータもあります。

今の日本に起きていることは「中流男性が1人では一家を養えない」という現象です。裕福な男性ですら依存度の高い女性は敬遠する。とにかく「稼げる」女性に育てることが、誰と結婚するのであれ、女の子の人生を幸せに導く一番の法則なのです。

自立したうえでリスクをとれる女性になれば、セレブ婚のチャンスがあります。お金持ち男性は、ハイリスク・ハイリターン志向の人が多く、妻も同じリスクをとる覚悟が必要だからです。親がリスクをとらない人生の見本を見せていては、セレブ婚は難しいでしょう。私が取材したセレブ妻の中には、夫が起業前の無職のときに出会い恋に落ちたという人もいて、今は夫婦で起業して成功しています。人を「愛する」リスクをとれる人、それこそがセレブ妻の資質と言えるでしょう。

ジャーナリスト 
白河桃子 

東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。「婚活(結婚活動)」の提唱者の1人。近著に『セレブ妻になれる人、なれない人』がある。
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