「1杯1000円」を超えることも珍しくない

トータルで普通のラーメン屋と違うことを明らかにしている店が多いので、値段も高めに設定されています。

追加トッピングをしなくても1杯1000円を超えることは珍しくなく、1500円の商品もあります。

「1000円の壁」を打ち破る新しい時代のラーメンといえるでしょう。

こちらも、高級素材を使うため、原価率は高くなっていると考えられます。

二郎系ではボリュームとコストパフォーマンスで行列を作っていますが、こちらは高級感と品質の高さを集客につなげています。

価格は二郎系より高いため、原価率が同じであっても、1杯あたりの利幅は大きくなります。

店によって異なるものの、二郎系よりは来客が少なくても利益を残しやすい設計になっていることが多いでしょう。

町中華の原価率は低い

最後に、どこにでもありそうな町中華について考えてみましょう。

こういう店は人気ラーメン屋のような混雑はなく、行列ができることもほぼありません。これまでに検討した種類の店よりも明らかに来客が少なくても、つぶれていない店が身近にもあると思います。

町中華のラーメンは、鶏や煮干を使った懐かしい1杯が多いです。素材もごく普通に手に入るものばかりで、原価率は低く抑えられているはずです。

町中華のラーメンは、鶏や煮干を使った懐かしい1杯が多い
写真=iStock.com/deeepblue
町中華のラーメンは、鶏や煮干を使った懐かしい1杯が多い(※写真はイメージです)

鶏ガラは安く、豚骨と比べて加工の手間もかかりません。煮込み時間も短く抑えられます。

1杯あたりの限界利益は、場合によっては二郎系より多いかもしれません。

たまにフラッとこのような町中華に立ち寄ってみると、常連のおじいさんがビールを飲みながらテレビを見ていたりします。