「新人発掘よりも、現職をいかにして当選させるか、そちらに力を入れるべきではないか。今の状況では、うちの党は総選挙後、10議席程度になってしまう」

小沢一郎氏率いる「国民の生活が第一」の幹部がそう嘆いている。

「生活」は民主党から離党した衆院37人、参院12人で7月に結成されたが、所属議員の大半が1年生議員のため、次期総選挙での苦戦が予想されている。

「生活の衆院議員のうち小選挙区で当選できそうなのは小沢氏や鈴木克昌国対委員長ら一握りの幹部だけ。小沢氏の知名度から政党支持率が1~3%あるとはいえ、小選挙区と比例代表合わせても10議席程度に激減しそうだ」(「生活」担当の全国紙政治部記者)

だが、総選挙後の政権奪取を目指す小沢代表は強気の姿勢を崩さない。現有議席の取りこぼしを防ぎ、新人を当選させて「100議席獲得」(小沢氏)を目指す。

無論、小沢氏が注力しているのは新人発掘だけではない。とくに意欲的なのが「オリーブの木」構想と称される野党の連携工作。野党や地域政党が選挙などで連携し、民主党、自民党などの既成政党と対抗するというシナリオだ。

小沢氏周辺によると、オリーブの木は、今年8月8日の時点ですでに基礎ができている。この日、生活、社民党、みんなの党などの中小野党が結束して内閣不信任案を提出。不信任案は民主党の反対で否決されたが、中小野党の結束は最後まで崩れなかった。小沢氏は、これがオリーブの木の基礎になると考えている。

小沢氏は、民主党代表選と自民党総裁選が衆目を集めた9月の1カ月間、福島瑞穂社民党党首や地域政党「減税日本」の河村たかし代表らと会談。オリーブの木構想の実現に向けた交渉を重ねた。小沢氏周辺によると、この構想のポイントは“維新抜き”、つまり「日本維新の会」(橋下徹代表)を抜きにした連携なのだ。

「日本維新の会に脚光が集まり、中小野党や地域政党は維新の周りで右往左往。維新は野党に踏み絵を踏ませ、みんなの党には解党を求めるなど居丈高に出た(その後、両党は再連携)。これでは野党連携は難しい。そこで小沢氏は生活などがまず第三極を形成し、そのうえで維新に参加を呼びかけようと考えた。安倍自民党に接近して支持率が急落中の維新は、最後はオリーブの木に加わるはず」と小沢氏周辺は見ている。