地方議員がフィクサーと化す

例えば、東京都の場合、足立区から選出される6人の都議は、足立区の有権者の要求を最優先とする。

そのため、悪く言えば、地元の利益のための利権政治に終始する「フィクサー」と化すケースが多い。

知事が東京全体の改革を試みても、それが地元の利益を侵害するときには、フィクサー議員たちが「抵抗集団」となる。

地方自治体の場合、ほとんどの首長が無所属で立候補するので、与党との調整は、与党の幹部(ドン)を通じて行うことになる。

フィクサーの頭目のようなドンと対立すれば、政策遂行の邪魔をされることになる。

これが、二元代表制と呼ばれているものの実態である。

都政は「ひどい職場」

単純化して言えば、知事に残された選択肢は、彼らと手を組んで改革の旗を降ろすか、マスコミなどの力を借りて対決するかである。

後者を選択しても、勝つとは限らない。

舛添要一『プーチンの復讐と第三次世界大戦序曲』(集英社インターナショナル)
舛添要一『プーチンの復讐と第三次世界大戦序曲』(集英社インターナショナル)

前者を選択すれば政治的には安泰だが、改革は頓挫する。

ちなみに今の小池都政は政治的には安定しているが、デジタル化の進展を見ても東京がソウルに後れを取るなど、沈滞しているのは否めない。

私は国会から都政に移ったのだが、「ひどい職場に来た」と痛感したものだ。

私に政治的能力が欠如していたこともあって、早期に都知事の座を降りたが、私は本来地方自治体も議院内閣制に類する仕組みであるほうがよいと思う。

そうでなくても問題の多い地方の政治が、二元代表制のために、さらに沈滞しているのを感じている。地方政治の惨状は、日本衰退の原因にもなっている。

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