コロナ禍で弱っているなか、「自称・俳優」と結婚

その頃、彼女の店の常連になっていたのが「自称・俳優」のAさん。誰もが振り返るようなルックスでモデルの仕事もしている、華やかな見た目の人だったそうです。彼は1週間に2回は波多野さんの店を訪れ、忙しい時には率先してカウンターの中に入り、彼女をサポート。常連客が揉めた時に仲介してくれたり、店を楽しい話題で盛り上げてくれたりと、波多野さんは“客”以上の働きをしてくれるAさんを次第に頼りにするようになっていました。

ビール
写真=iStock.com/mapo
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と同時に、自称・俳優のAさんは彼女の彼氏的ポジションをゲット。波多野さんの部屋に転がり込み、これまできちんとお金を払って飲みに来ていた“いいお客さん”から一変、店の酒を勝手に飲んで“オーナー”を気取るようになっていきます。しかも運悪いことに、コロナ禍がはじまり、店もしばらくの間、閉店を余儀なくされ、資金繰りも厳しい状況に。波多野さんはメンタルが弱っていく中、そばにいてくれるAさんを心強く感じ、いきおいで結婚。すると、タガが外れたかのようにAさんは波多野さんにものをせびるようになっていきました。

ブランド服をねだる、喫茶店は必ずスタバ、発泡酒には手を出さない…

「俳優なんだからユニクロなんて着られない」と、ブランド服を買わせる。喫茶店も必ずスタバを選び、グランデサイズを頼むくせに残して捨てる。買い物を頼めばプライベートブランドのお得な商品ではなく、一番高いメーカー品を買ってくる。発泡酒は絶対に手を出さない……などなど、見事な“ヒモ男”ぶりがあらわになっていきました。

久しぶりに会った彼女は開口一番、「グランデ飲んでんじゃねーよ!」とAさんへの怒りを口にしていましたが、コロナが落ち着くと徐々に彼女も元気を取り戻していき、Aさんへの思いも「催眠術が解けたみたいに」なくなっていったと言います。その頃、彼女の貯金は1500万円まで目減りしていましたが、今後一切関わりたくないということで、彼への「手切れ金」も支払ったそうです(法的に言えば、彼女に支払いの義務はまったくないのですが)。方やAさんも、彼女の思いが離れていっていることを敏感に察知し、別の女性のもとにすぐ引っ越していったそうです。