有酸素運動をすると活性酵素が大量発生

しかし、活性酸素が体内に多くありすぎると、ミトコンドリアの機能を阻害する働きをしてしまいます。この活性酸素によって脳細胞や体内の細胞が傷つけられる過程を「酸化」といいます。細胞が酸化することをたとえて言うなら、鉄にサビがつくようなもの、とイメージしていただくといいかもしれません。

エネルギーを生むミトコンドリアには、活性酸素の悪影響を受けやすい、酸化されやすいなどの弱点があります。また、ミトコンドリアの機能は40歳ぐらいから徐々に低下し、80歳になると40歳時の60%ぐらいの働きしかできなくなってしまいます。

活性酸素の影響を受けたり機能が低下したりすると、ミトコンドリアは代謝をスムーズに行えなくなるため、体内で作られるエネルギーが減少することになります。

このミトコンドリアでのエネルギー不足が、脳の機能低下を引き起こしてしまうのです。

また活性酸素は、ハードなマラソンなど負荷の高い有酸素運動でも大量に発生します。有酸素運動とは、酸素などをエネルギーにして継続的に筋肉を使う運動のこと。ということは、脳機能を保つためにも、あまり激しい長距離走を行うことはおすすめできません。

ジムでランニング
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緑黄色野菜はたくさん食べたほうがいい

同じ有酸素運動でも、ウォーキングや縄跳びなど、ハードすぎない内容の運動であれば、活性酸素の心配は不要です。また筋トレは有酸素運動ではなく無酸素運動ですが、ある程度の活性酸素が生まれます。

体内の酸化には、運動のほかに食べ物も関係してきます。食べるものに気をつけて「抗酸化物質」を摂取していれば、細胞の酸化を防ぐことができます。

食物に含まれる抗酸化物質のことを「スカベンジャー」と呼びます。スカベンジャーは活性酸素の攻撃から身を守ったり、活性酸素で傷つけられた細胞を修復したりします。

みなさんも聞いたことがあるかもしれませんが、ビタミンCやポリフェノールなどが代表的なスカベンジャーです。スカベンジャーは緑黄色野菜に比較的多く含まれていますが、私は現代人にとって必要な量は食事から取るだけでは足りないと考えています。もちろん糖質中心の食生活を送っているなど、摂取している栄養に偏りがあるとスカベンジャーをほとんど摂取できず、細胞は活性酸素の攻撃を受け続け、脳の老化の原因となってしまいます。