実は「must」にはふたつの意味がある

英語に興味のある方は、口語でmustを使う英語スピーカーを少なからず見かけているのではないでしょうか。会話の中でよく耳にする単語なのに「最も使われない」と言われても腑に落ちないですよね。

ではどういうことなのか?

口語で使われているmustは……“皆さんがよく知っている”mustではありません!

「○○しなければならない」

これが皆さんのよく知っているmustだと思います。

ズバリ、そっちではないほうの、他の意味で「must」が使われています!

「同音異義!? 意味が2つあったの!? いやー!」

同音意義というワードに拒否感MAXになってしまった皆さん、お待ちください。

「同じ単語に意味が2つ以上」と言われた途端「暗記させられるのか……」と不安な気持ちになるかもしれませんが、心配には及びません。

これは、イメージ化で、一発解決できます! ご安心ください。

「間違いなく◯◯だろう」強い推測として多用される

mustのイメージは1本の道です! 真っ直ぐ、その道の上だけを進むイメージ。

このイメージから2つの意味「義務」「確信(推測)」を思い浮かべてください。

(1)「義務」

他には道がないかのようなイメージ。道は1本しかない、だから「せねばならない」んです! 必ず守らなければならない法やルールと結びつくようなニュアンスは、脇見の許されぬ「1本の道」というイメージから発せられています。

(2)「確信(推測)」

これがmustのもう1つの意味です! 道が1つしかないからこそ、確信(推測)なんです。

You must be tired!

冒頭のフレーズは「あなたは疲れなくてならない」のではなく、あなたは「間違いなく」疲れているだろうね! という確信の気持ちであり「強めの推測」を表現しています。

You must be hungry.

こちらもそうです。「お腹がすかなければならない」のではなく「きっと間違いなくお腹がすいているのだろう」という推測の意味。

皆さんが普段、英会話の中で耳にしてきたmustは「すべき」よりも断然、「推測」「確信」の意味で使われているmustだったんです!