突然の「ムチャ振り」に、どう対応しているか

「明日、取引先とのミーティングが決まったから、何か新しいプランの提案書を出してほしい。明日の朝イチで頼むね」

上司からこんな指示を出されたら、あなたはどう対応しますか?

他にたくさんのタスクを抱えていても、緊急度で見れば最優先ですから、何とかする必要があります。

現実的な対応策は、次のようになるかもしれません。

①徹夜を覚悟して、新しいプランを考え始める
②親しい先輩や同僚に助けを求める
③メールや電話で同業他社の知り合いに相談する
④ヒントを探してネットで検索しまくる
⑤「ムチャ振りだ!」と怒って拒否する

ここまで極端なケースは珍しいとしても、似たようなことは日常的に起こります。

私が当事者であれば、⑤は論外としても、①から④の中に選択肢はありません。

どれを選んでも、取引先や上司が満足するような提案書ができるとは思えず、その仕事と時間の両方が無駄になる可能性があるからです。

私が部下の立場であれば、「もう少し情報をください」と上司に相談します。

「ミーティングの出席者はどこの部門のどなたですか?」
「提案書は当社だけですか? 他社と競合ですか?」
「先方は新規事業に何を求めていますか? その目的は?」

最低でも、このくらいの情報は事前に確認する必要があります。

オフィスで談笑中
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正式な提案書は改めて作成すればいい

もし上司が、「そんなのわからないよ。今から聞くのも無理」という反応だったら、次のような提案をすると思います。

「一発勝負の提案書ではなく、第一段階としてコミュニケーション・ペーパーを作りませんか? 先方の要望や目的、規模、予算などを聞き取って、必要な情報を集めてから、正式な提案書を改めて作らせてください。先方には、その方向で話を持っていってくれませんか?」

こちらの勝手な判断で提案書を書いても、その仕事が無駄になるだけでなく、会社の信頼度にも影響が出ます。

相手の要望に沿った提案であれば、採用される可能性も高くなるのです。

短くやるコツ
二度手間を防ぐコツは、「勝手な判断」をしないこと!