内面の声に集中すると、少しずつ変化していく自分に出会える

体重が増えれば食生活を見直して運動するように、朝早起きするのは、仕事に疲れたときや人生に変化をつけたいとき、私がよく使う特別な処置だ。気が滅入るときは、自分を振り返ったりせず、自分をつらくさせる状況のせいにしがちだ。

そのせいで、一日中ふて寝したり、すべきことを最大限先延ばしして現実逃避したりする人もいれば、極端な場合は、ギャンブルのような誤った誘惑にハマって、酒やゲームなど外部要素に過度に依存する人もいるだろう。

でも私は、人生に訪れるこのようなつらい時期を必ず避けて通るべきだとは考えていない。この時期が人生の転換点になり得るからだ。

苦難や逆境より深刻な問題は、せっかく再び立ち上がるべき瞬間が来たというのに、スランプに足を取られていては日常へ戻りづらくなるかもしれないことだ。だから、そんなときは明け方起床で答えを見つけよう。

私の場合、明け方4時30分から出勤までが、日常のストレスを解消する自由時間だ。他人の顔色をうかがったり、その場の空気を読んだりする必要はない。外部からの刺激ではなく内面の声に集中でき、その結果、傷を癒し、少しずつ変化していく自分に出会えるのだ。

朝4時30分に起きると決めた特別な理由はない。夜10時頃寝ついたとき、疲労が残らない程度にぐっすり寝て、普段より早く起きるのに適当な時間だと判断しただけだ。

4時30分に起きれば、いつもより余裕を持って動いても約束に遅れたり、予定を後ろにずらしたりすることはまずない。ゆっくりと目を開け、アロマキャンドルを灯し、静かな音楽を聴きながらコーヒーを飲み、机に座っても5時にもならない。

自然の中で呼吸運動と瞑想とヨガ
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自分自身を大切にし、自然と自尊心が高まる

朝に余裕ができれば、普段したこともないベッドメイキングをして、本棚にたまった埃を払うこともできる。長めに熱いシャワーを浴びて凝った筋肉をほぐしたり、忙しくてなおざりにしていた髪にトリートメントをすることもできる。

いつも抜いていた朝食もしっかりとることができる。それでも時間が余る日には、昼のお弁当までこしらえることができる。このように朝を過ごしてみると、自分に与えられた一日、そして自分自身を大切にする方法に気づき、自然と自尊心が高まるのだ。

すべては自分自身を最優先に置くことから始まる。私の心が赴くまま、私がしたいまま、わがままに見えるかもしれないが、自分が心地よく行動しながら自分を探す時間なのだ。

キム・ユジン(著)、小笠原藤子(訳)『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』(文響社)
キム・ユジン(著)、小笠原藤子(訳)『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』(文響社)

目を開けると同時に好きなことをして一日を始めてみよう。きっと週末のような朝を過ごせるはずだ。私は明け方に音楽を聴き、お茶を飲むだけでなく、好きな映画やテレビ番組を観たりもする。

そのうち目標ができれば、それを達成するために時間を費やす。会社の仕事から離れ、やりたいことやプランを最優先に置くのだ。

人生に刺激が必要だったり、心がざわついたり、だらだらしがちなら、いつもより早起きして自分を最優先に置いてみよう。

やみくもに前に突き進むより、静かな明け方に少し立ち止まって温かいお茶を飲みつつ、自分が今いる空間は気持ちよく片付いているか、自分の健康をきちんと気遣っているかなど、セルフチェックするのだ。さあ、今日から変わろう!

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