実効性のある打ち手に至るステップ

ステップ2:アメ

ギャップフィードバックにおける「アメ」のステップでは、表層課題を起こしてしまっている根本的な原因が何なのかを特定します。

これを表層課題の奥底に眠っているという点で「深層課題」といいます。表層課題を確実に解消するには、深層課題まで掘り下げる必要があります。

たとえば「資料にミスが多い」という表層課題の背後には、「適切なトレーニングを受けていない」「提出前に確認する習慣が欠落している」「上司が適切なレビューをしていない」などさまざまな深層課題が隠れています。

ステップ3:カサ
三村真宗『みんなのフィードバック大全』(光文社)
三村真宗『みんなのフィードバック大全』(光文社)

ギャップフィードバックにおける「カサ」のステップでは、アメのステップで特定された深層課題を解決するにはどのような打ち手を取るべきか議論します。

「ソラ・アメ」のステップを踏むことで、表層的な課題ではなく、根本的な原因にアプローチできるようになるので、抜本的な解決が期待できます。「資料のミスが多い」という表層課題に対して、課題の裏返し的に「資料のミスを減らそう」という打ち手では不十分です。

「アメ」のステップで「提出前に確認する習慣が欠落している」といった深層課題を特定するからこそ、実効性のある打ち手にたどり着くことができるのです。

【関連記事】
これだけは絶対にやってはいけない…稲盛和夫氏が断言した「成功しない人」に共通するたった1つのこと
なぜか日本人は「PDCA」を「PdCa」にしてしまう…日本企業が残念な失敗を繰り返す根本原因
定時に帰れる"デキる人"は知っている…ゲーム感覚で仕事がぐんぐんはかどる「エクセルを使った」驚きの方法
仕事ができる人は知っている…「よろしくお願いします」より効果的なメールの締めのフレーズ
「仕事の質低下は見えないところで起きる」トヨタのリーダーが部下の力を最大化するために徹底する4つのこと