また、中国のEC型SNSアプリ「小紅書（レッド）」のトレンドに詳しいことをアピールする「ソロ小紅書映え系」も、シン間接自慢のひとつ。小紅書で流行っている自撮り手法を自分の投稿に取り入れることで、人とは違う分野の流行に敏感であることを間接的に自慢しているわけです。

中国で流行しているハートフレームという撮影方法を紹介する、ともえとみっちゃんさん（＠_mitutomo_）の動画「これめっちゃ盛れる」は、150万回以上再生されています。

同じく、中国で流行しているピンク色の照明で自撮りをする方法を紹介する｛中国トレンド【CN】｝美容まとめちゃんさん（＠makemakemakeup）の動画「エモい雰囲気になる写真の撮り方」は53万回再生に上っています。

@_mitutomo_ これめっちゃ盛れる　皆もやってみてね！#ハートフレーム #盛れる撮り方 #ともえとみっちゃん #年の差27歳夫婦 #元アイドルと元ヲタク #中国 #流行り PAKU - asmi
@makemakemakeup 中国で流行ってるエモい雰囲気になる写真の撮り方#中国トレンド#エモい #写真の撮り方 #中国美人 #中国美女 #ワンホン #純欲風 run2u nightcore -

こうした動画が人気を集めるのは、今、Z世代の間で中国のメイクやコスメに興味が高まっているあかしでもあるでしょう。

NHK紅白歌合戦も、TikTokを参考にしている

冒頭で示したように、TikTokはZ世代にとってはごく身近なツールになっています。大人世代にとってはまったく違う世界に見えるかもしれませんが、今やZ世代のトレンド発信拠点であり、ここでバズった事象が即座にリアルの世界に反映されることも少なくありません。

例えば、2022年の「紅白歌合戦」では東京ディズニーリゾートのダンスプログラム「ジャンボリミッキー！」が披露されました。大人世代には唐突な登場に見えたかもしれませんが、Z世代にとってはTikTokで幾度となく目にしているもの。自分で「踊ってみた動画」を投稿したことがある、あるいは友達と踊ったことがあるという若者も多かったはずです。

昔は、クラスメイトと昨日見たテレビの話題で盛り上がることが多かったように思いますが、今はTikTokが取って代わりつつあります。バズった動画は多くの人の画面に自動的に表示されるため、TikTokを開けば今流行っていることが否が応でも目に入ってきます。