「殴りかからんばかりに怒る釣り人」も

その背景として問題なのが、バス釣り人の存在だ。

都立公園では、一部の例外を除いて釣りを禁止しているが、桜沢池ではバス釣りをする人が後をたたない。

釣る人がいるということは、池に放流する(した)人がいるということだ。

釣る人がいるということは、放流した人がいるということ
写真=iStock.com/welcomia
釣る人がいるということは、放流した人がいるということ(※写真はイメージです)

この公園にはパークレンジャーを配置していて、パトロール中に釣り人を見つけた場合にはルールを伝え、釣りをやめるように指導を行っている。

たいていの人は禁止であることをわかってやっているので、指導されると「はいわかりました」とおとなしく引き下がる。

だがそれは表面だけで、レンジャーが立ち去るのを待って釣りを再開するパターンが多い。

また、中にはレンジャーに殴りかからんばかりに怒る釣り人もいる。

パークレンジャーは警察ではないので強制的にやめさせる権限はないし、ケンカをするわけにもいかないので、伝えるべきことを伝えた後には立ち去るしかない。

対応はとても難しい。

ただし、パークレンジャーは不屈だ。怒鳴られようがスカされようが、釣りの現場を確認したら必ず、何度でも指導を行う。公園の自然と安全を守るうえで欠かせない存在だ。