副業を複業へと進化させる

市場のニーズを把握するのは「副業」でいいですが、今後は「複業」が主流となっていくでしょう。

「複業」は本業が複数あることを意味しており、メイン(本業)―サブ(副業)ではなく、メイン―メイン(複数のメイン)の形式です。異なる複数の仕事を、どちらも本業として兼務する働き方であり、勤労形態としては「兼業」に近いでしょう。

自分が身につけるスキルを多様化して、さまざまな挑戦をすることができる状態に持っていく。それができれば、「自己選択権」が高まります。

すなわち、自分で仕事を選ぶことができるようになります。リモートワークや「金曜だけ」などといった、好きな働き方を自分の意思で決めることができるのです。

スマホやタブレット、ノートパソコンを使用して仕事をする人たち
写真=iStock.com/Tzido
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年齢を言い訳にはしない

とりわけ、「第3のプラットフォーム」(モバイル・ソーシャル・ビッグデータ・クラウドの4要素)での活用が注目されるIoT(Internet of Things:モノのインターネット=センサーなどさまざまなデバイスがネット接続する)やAI、セキュリティの分野では、2030年には40万~80万人規模で人材が不足するといわれています。売ることができるスキルがあれば、年齢にかかわらず必要とされます。

将来を見据えて、たとえばIoTに必要なデータ解析を学習したり、プログラミングの基本を勉強したりしてみてはいかがでしょうか。こうしたテクノロジー分野を複業にしてやろう、という意気込みで取り組んでみるのです。

80歳を超えてiPhoneアプリを開発する方も現実にいるのですから、年齢を言い訳にすることはできません。

また、業界の常識は異業界の非常識ともいわれます。現業と違う業界で本気で兼業してみたら、現業にも活かせる新たなビジネスの種を見つけられるかもしれません。