といっても、ワクチン接種を受けた子供がすべて何らかの異常を訴えるというわけではなく、ワクチン接種で重篤な症状となるのは、おおむね100人に1人です。また、おおざっぱな傾向を申し上げれば、体が弱いとかアレルギーのある子の危険が大きいということは言えるでしょう。

新型コロナ蔓延下、尼崎のクリニックで起きていた「異変」

ワクチンの接種後には、少なからぬ人に無視できないワクチン後症候群が現れている。私がそのことに気付いたのは、2021年9月頃のことでした。クリニックに来院される患者さんのなかに、ワクチン接種の影響ではないかと疑われる症例が出はじめ、11月頃になるとその数がぐんと増えました。

私のクリニックでは当初は「95歳以上の高齢者や要介護度4以上の方には打たない」と制限をつけながら、希望されるかかりつけの患者さんにワクチンを接種しました。私自身も2回接種していたのですが、後遺症が多いため、3回目からは一切やめました。

新型コロナワクチンを開発した米ファイザー社はアメリカ食品医薬品局(FDA)から認可を受ける際、「ワクチン接種により引き起こされる可能性のある副反応」として、1291の症状をリストアップしています(ただしFDAは承認直後、この情報を公表していませんでした)。

新型コロナでは、感染から回復しても倦怠感や味覚障害などの症状が長期間続くとか、感染から数カ月後に脱毛や睡眠障害など後遺症と呼ばれる症状が報告されており、それらはファイザーがリストアップした症状に含まれます。実はワクチン後症候群でも、まったく同じ症状が見られます。

8月12日、新型コロナワクチンの4回目の接種を受ける岸田文雄首相。岸田氏はこの9日後、新型コロナへの感染が判明した。
22年8月12日、新型コロナワクチンの4回目の接種を受ける岸田文雄首相。岸田氏はこの9日後、新型コロナへの感染が判明した。(AFP=時事、時事通信フォト=写真)

厚労省や薬事審議会は本来、ワクチン接種後の副反応が長期にわたり長引く可能性を告知する義務があったはずです。しかし実際はその作業を怠り、現実にワクチン後症候群が多発する今も、因果関係を認めていません。

今、多くの人がワクチン接種後に新型コロナに感染しています。タレントの山田邦子さんは4回目のワクチンを接種した翌日に感染が判明し、岸田文雄首相も4回目のワクチン接種の9日後に発熱、陽性が判明しています。これは何を意味するのでしょうか。

ワクチン接種によって、より感染しやすくなる感染増強抗体、つまり悪玉抗体が産生される人がいるのではないかと考えられます。あるいは、免疫力全体が低下した可能性があります。

また、私が診たなかでは、1回目、2回目のワクチン接種後には副反応が出なくても、3回目、4回目で問題が起きる人はたくさんいます。mRNAタイプのワクチンの接種を繰り返すことで、ワクチン後天性免疫不全症候群(VAIDS)を発症する可能性を示唆する論文も出ているのです。