世界の最先端をいち早くライフスタイルに入れる

そしてグローバル化にまつわるもの。彼らは海外で流行ったものを、ほかのどの世代よりも色眼鏡をかけず、自然に受け入れます。

韓国の化粧品は長らくZ世代の女性に人気ですが、昨今登場した「桃セラミド」という桃の匂いがする顔のパックは、剝がす時にベリベリと音がするほどハードで、肌の弱い人は真っ赤になってしまいます。従来のパックのように綺麗に剝がれません。でも、それがむしろ「しっかり効いている」実感となっていて好評です。

同様にこれも韓国発の化粧品である「超刺激プランパー」は、スパイシーな成分(カプサイシン)で唇を刺激してボリュームアップさせるもの。つけるとチクチク・ヒリヒリして痛いのですが、それによる腫れで唇がぷっくりするのです。ちょっと怖いですね。

ちなみに韓国も日本以上に少子高齢化が進んでいますが、それでも積極的に海外市場を狙っているので、こういった若者向け商品を日々研究開発しています。その点、日本のメーカーは一歩も二歩も遅れていると言わざるをえません。

カナダのスキンケアブランドが出したピーリング(肌をつるつるさせる液体状の角質ケア商品)は、ものすごい高濃度ゆえに、つけると痛みを感じる人も多い商品です。この液体が血のように見えるので「血みどろピーリング」と呼ばれました。血=痛みというわけですね。見た目のインパクトもあるので動画投稿でも拡散しました。

これら3商品はいずれも刺激化粧品と呼ばれるジャンルにカテゴライズされます。その先進性、斬新な発想という点では海外が圧倒的に先行しているのは論をまちません。

Z世代はこういった世界の最先端をいち早くライフスタイルに取り込みます。

中国発のコスメやファストファッションも人気

中国ブームもZ世代に来ています。「チャイボーグ」という言葉をご存知でしょうか。サイボーグのように人間離れした中国美女のメイクを指す言葉で、Z世代の女子の間で普及が進みました。

彼女たちは中国コスメや中国のファストファッションを、ネットの通販サイトで購入しています。

韓国の文字であるハングルをあしらったデザインは人気ですが、それとの差別化で簡体字(中国で使われている、漢字を簡略化した字体)もトレンド。簡体字をあしらったフラワーブーケ(チャイナブーケ)、漢字フィルターを使えるプリクラ、「花」「福」など漢字をあしらって東洋的な雰囲気を醸したアクセサリー、麻雀牌柄のネイルなども登場しています。