現代だったら波平さんもフネさんとLINEしている

僕は『サザエさん』が日本人の就業観において大きな弊害になっているのではないか、とひそかに考えています。

西尾太『人事の超プロが教える 会社員 50歳からの生き残り戦略』(PHPビジネス新書)
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僕たちは、物心ついたときから当たり前のように毎週『サザエさん』を観て育ちました。それによって「50代といえば波平さん」=「おじいちゃん」=「人生の終盤」のようなイメージを刷り込まれてしまったのではないでしょうか?

僕らが社会人になった昭和の終わりから平成の初めにかけては、たしかに50代の人は「波平さん」のような印象もありましたが、それはもう30年くらい昔の話です。

波平さんは54歳ですから、現代であれば、スマホを使いこなし、ExcelもPowerPointもZoomも普通に使って、フネさんともLINEを使って連絡し合ったりしているはずです。

でも、そんな姿は想像もできませんよね。

昭和でいう30代後半のイメージで50代を生きる

50代といえば人生の終盤。趣味の盆栽や俳句を楽しみながら、あとは定年を待つのみ。『サザエさん』はそんな誤解を招くイメージを50年以上にわたり広め続け、それが多くの人々に少なくない影響を与えているように思えるのです。

今を生きる「令和」の50代の僕たちは、そんな「昭和」のイメージを引きずらないことが非常に大切です。あと20年、30年は働くのですから、昭和でいえば30代後半くらいの意識で50代を生きていくべきでしょう。

30代後半であれば、人生まだまだこれからです。当然「今さら」なんて言っている場合ではないですよね。

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