「実用性が高い田舎の中学生スタイル」が完成する

短髪に帽子を被り、定番のTシャツ、ジーンズにチェーン(身分証と外出証が入ったカードケースを付けている)という服装なので、田舎の中学生のようなスタイルになりがちです。さらに、ここに原色のランニングシューズや登山靴、OD色のリュックなどが装備されていくので「実用性が高い田舎の中学生スタイル」が完成されます。ますらおの私服でよく見るスタイルをまとめておくと、

・なぜか登山靴を履いている
・腰から身分証用のチェーンが垂れている
・謎の筆記体がアクセントのドラゴンイラストTシャツを着ている
・ワイシャツの下が迷彩シャツ
・カラフルなランニングシューズを履いている
・安っぽいショルダーバッグ
・迷彩のベルクロ財布

などが挙げられます。こちらを参考に、駐屯地が近くにある街に行った際には「自衛官探しゲーム」をするのもまた一興でしょう。おそらくたくさん見つかります。

出所=『陸上自衛隊ますらお日記』
イラスト=原田みどり(提供:KADOKAWA)

美的センスが狂って「ピエロのような服」になる隊員も…

なぜこのように「ユニーク」になってしまうのかというと、彼らはいつも迷彩服やジャージを着ており、普段は私服を着ている人を見かけないので、カッコいい服の基準が分からなくなっているからです。乱暴な言い方をすれば「迷彩服、運動服装、それ以外」という区分になっているので、とりあえず「明らかにおかしくなければOK」という感じで服を揃えた結果なのです。カジュアル系、モード系、ストリート系などなど……をますらお達に聞いても、まったく分かりません。

もちろん、「ファッションが好きでたまらない!」とおしゃれな古着などを着こなし、モテるラッパーのようになっている若手隊員もいますが、美的センスが狂って「ピエロのように派手な服に先の尖った靴を履いている」というエキセントリックボウイもいます。

なお、マッチョな隊員が急にファッションに目覚めた場合、強さに極ぶりしたようなファッションになり「色黒、マッチョ、ツーブロック、タートルネック、スキニージーンズ、セカンドバッグ」といった六本木にいる不良風になったりします。