近頃はネット購入も人気だが、2011年は見本と異なる商品が届くという“グルーポン事件”が世間を騒がせた。このため12年には消費者の買い控えが予想されたが、飲食店検索大手のぐるなびが運営する食品取り寄せサイト「ぐるなび食市場」では例年より好調。予約を開始した8月以降、10月までは昨年同月比で223%、11月は152%の勢いだ。

その背景を、同社食市場グループリーダーの武田恵子さんは「あの事件があって、おせちがネットで買えるという認識がかえって広まりました。と同時に、ネット販売ならではの早割がお得感も与えたようです」と説明する。実際8月に購入予約をすると、デパートなどより3割方安くなるという。さらに1万円を切るおせちも登場し、人気商品は10月中にも売り切れる。

食べ物の“安心・安全”が求められているなか、同サイトでは事前におせちの料理内容を確かめられるミニサイズの「おためしおせち」を用意。同時に作り手の顔写真を掲載するなどの工夫も凝らしており「こうした販売努力もユーザーの信頼につながったようです」と武田さんは見ている。

ぐるなびでは2126人の会員を対象に、おせちに関するインターネット調査も行っている。それによると、おせち離れが進んでいると思われた20代で「食べたい」と答えた人が約9割という意外な結果が出ている。いまでこそ購入の中心は40代から60代だが、ネット世代である彼らが消費の主力になっていけば、おせちの市場はより広がる可能性が高い。